今年も東大を始め大学入試の結果が出ました。
合格なさった方、本当におめでとうございます。
春からの大学生活が実りあるものになりますよう、心からお祈りいたします。
今回は、現在に戻って書かせていただきます。
まずはこちらをごらんください
先日、なかなか衝撃的なツイートが流れてきました。これは2021年東大理三入試で不合格だった方、ご本人のツイートです。
東大の入試成績は、不合格の方には合格発表後すぐに得点開示のはがきが送られてきます。
この方、Twitterですぐにこれを公開して、さらにその後YouTubeにも出演されています(→こちら)
今回は、2021年東大理三入試における面接落ち について。
経緯
まずは開示得点。
得点は、共通テストも合わせて409.2667点
合格者最低点が375.7111点・合格者平均点が405.5365点なので、
この方の得点は合格者平均点よりも上回っています。
ちょっと気になるというと共通テストの点が理三にしては低いところ。9割切っているので…
ご本人が開示をみてすぐに東大に連絡をし、確認をしたところ
何重にもチェックをしたうえでのこの結果なので間違いありません
というのが東大からの返答だったそうです。
東大理三入試・面接の概要
この方は、面接を2回受けたそうです。
1回目は、面接官3人、所要時間10分くらい。
多くの人は面接1回で終わって帰ったが、数人が再面接になった。
再面接の2回目は、面接官5人、所要時間10分くらい。
この方が知っている範囲で、一緒に再面接を待った人は他に2人いて、
一人は待っている最中に急に大声を出す・もう一人はずっと空中をにらんでいる
というような人だったそうです。
肝心の面接内容は、1回目は志望動機・趣味・自分の長所と短所・筆記試験の出来について。
2回目は、それに加えて好きな偉人や尊敬する人・感銘をうけた本などについての質疑応答。
1回目と2回目の質問内容はよく似ていたものの、
1回目は和気あいあいとした面接
2回目はかなりピリッとした圧迫面接だったそうです。
この方はご本人自身、なぜ再面接になったのかわからないし、なぜ不合格になったのかわからないとのことでした。
それでも、なぜ自分が不合格になったか無理やり考えると、
好きな偉人について質問されたときにちょっと考えて「わかりません」と答えたことかな、とのことでした。すなわち、医師を目指しているのに人間に興味がないととらえられたから?
↑と、お友だちに指摘された、と言っていました。
東大理三の面接の詳細
面接の詳細はYouTubeをご覧ください。
気になったところだけピックアップさせていただくと、
Q.自分の短所 A.精神的に弱い、コロナで学校に行けなくて滅入ってしまった
とか、
Q.好きな偉人は? A.すぐに思いつきません
Q.尊敬する人 A.思いつきません
あるいは、
Q.好きな本の説明してください A.あらすじは、短い言葉では全然説明できないような深みのある小説・思いもよらないことが結び付けられて展開していくことが面白かった
とか、
Q.自分に足りない能力 A.時間を結構忘れる・時間を守らないこと、今後はやるべきことをメモして防いでいきたい
(再面接で)
Q.あなたはなぜ再面接になったと思いますか? A.もしかしたら、自分の意図していることと違うような言い方をしてしまったことが原因
Q.具体的には? A.具体的にはわかりません
このようなところです。
気になったこと
この方の面接内容だけでコメントするならば、
- わかりません、が多い
- 勉強はできるけれど医師に向いているか、と言われると疑問。ましてや東大理三生としての品格?
みたいなことなのかなぁ。
YouTubeに出てきていた塾講師の先生が、
「面接で答えられない質問をされたとき、黙ってしまわないこと。
わからないときはわかりません、と答えること。
これは面接を受けるときの鉄則です。
あなたは黙ってしまわないで、「わかりません」と言っているし、受け応えに不自然なところは感じられません。」
とおっしゃっていたけれど、、
ふむふむ、確かに、これは我が子たちの小学校面接で注意させたことと一緒です。
って、
小学校受験じゃないんだから!!
東大医学部からはノーベル賞が出ていない、とか、
東大医学部卒業生の医師国家試験の合格率が他大学より低いことが問題になっている、とか、
東大理三生の有名ツイッタラーで悪目立ちしていた方が複数いるとか、、、
あー、ごめんなさい、今回の方とは全く関係ありませんね。
今回の方は鉄緑会生で、
だそう。
人間的にダメとかじゃなくて、面接対策をしていれば合格したかも、とご本人も言っていたし、YouTubeでみた限りそんな感じにも見えますが…
感情的なものがほとんど外に出ていなくて、
言われたとおりにやってきたし、これからもそれでいきたいと思っているような人
のように感じました。ナチュラルに勉強だけしてきた結果でしょうけど…う~ん。。。
ご本人を直接知らない立場としては、これだけで判断することはもちろんできませんが、、
面接官の方って、5分しゃべったら相手のことがわかるっていうので、何か感じるものがあったのかな。
異様な雰囲気の理三受験会場
さて、大学入試の会場といえば、だれもが緊張状態マックスですし、限界に挑戦しているわけですから平常心じゃなくなるのも当然ですが…
理三の入試会場というと、異様なオーラ・変人奇人の巣窟感、そして、やたら大声で騒ぐ灘高生が目立っているそう。
↑なんか、外野が言いたい放題ですけど…
でも、それが入試だし、灘高生が仲間意識をもって大きな声を出すのもありで臨めってことです。
逆に、注目される側も「すごいと思われる」と「たたかれる・下げられる」がセットなのでね…そっち側の人もそれなりに大変でしょう…
ちなみに、今回のように有名になっていないだけで、理三面接落ちの方は毎年のようにいるそうです。
圧迫面接や適切な回答力
圧迫面接というのは、実はいろいろなところで行われています。
他大学でも和やか面接もあれば圧迫面接もあると、我が子たちが通った高校でさえ普通に説明をされましたし、その練習もしていただきました。
そうなんです。別に珍しいことではないんです。
これは、娘の国立医学部入試の面接のときのことですが、
娘たち(最終的に合格した人たち)には口調が優しくて、世間話のような内容だったのに対し、
残念組の人たちには、返答に対していちいち厳しく突っ込まれたとのこと。
そのときは「地域医療」についてで、もっと具体的に、とか、どのくらいの志をもっているのか、とかを厳しい口調で尋ねられたと…
あれって、最初から「この学生には圧迫面接をする」という前提でやってたんだ、ということに、今回の方のことも合わせて、初めて気づきました。
医学部の先生は怖いのかな、とか、偉そう?などと思い込んでいましたが、
圧迫面接マニュアルに沿ってやっているだけかも…
今回の東大理三の面接に戻ります。
質問の中に「自分は合格だと思うか不合格だと思うか」という問いがあって、ご本人は不合格だと思う、と答えたそうです。
自己分析に関する問いですよね。
合格者平均点以上の得点をしていても、受験者本人に不合格と思わせるのは問題のせい?本人の分析力の足りなさ?
似たような内容の質問が、医師国家試験にもあります。
「ガンの告知をしなければならない患者さんやご家族に対し、最初に患者さんに話しかける言葉」はどれか。
この正解は、
「あなたはご自分(ご家族)の病気をどうとらえていますか(重い/軽い など)」という自己分析についての質問をすること
なのだそうです。
最初に医師の方からズバッと病名を告げるのはダメなのね。
質問の答えによって相手の心理的な状態を判断し、次の言葉を選ぶことも、医師の大切なお仕事なのですね。
面接官の先生からすれば、受験者がどう自己分析をしているかは非常に重要ですし、
また、受験者が将来これを尋ねる側になったときのことを想定すると、
面接で「臨機応変に・正確に・冷静に」説明をするためには、素早い判断、適切な回答力が必要なので、”精神的に弱い”とか”わかりません”という回答は、マイナスだったかもしれませんね。。
2021年東大理系入試
今年は、前年より理一の合格者最低点が10点上がったのに対し、理三の合格者最低点が10点下がりました。
そろそろもう、理三至上主義が形を変えてもいいのでは?
また、理系数学で確率問題が出なかったのは、女子の合格者を増やすためとも言われています。
この方、医師よりもっと向いている仕事があるのでは?ってちょっとだけ思う…
YouTubeに出演しているくらいなので、精神的に弱いってことはないんじゃないか…とか…世間でも甘口辛口超辛口のいろいろな意見が行き交う中で、ワタシも思うことがたくさんありました。
とりとめなく、思うことを思った順番に書いてしまったので、お読みになりにくかったかもしれません、ごめんなさい。
さて、この方は慶応義塾大学医学部に合格されていて、そちらに進学されるそうです。
受験勉強本当にお疲れ様でした。これからは、誰かに指示をされるのではなく、自分のしたいことを見つけて歩んでいってくださいね、という言葉を贈りたいと思います。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。
娘の成長の記録は時計通りに綴っています。どうぞ いちひめ もご覧ください。
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