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前回の記事、
読書感想文の書き方ーその1…ポイント の続き、我が家の場合 です。
その1では、読書感想文を書く際のポイントをまとめました。今回は、で具体的にどうだったの?その結果どうだったの?というおはなし。
我が家の場合
新規性
我が家では、毎年真面目に取り組んだ結果、
だいたい小学校3年生ごろからちょくちょく学校代表に選ばれるようになり、運がよければ都道府県コンクールまで行くようになりました。
ただ、 単なる(どのお子さんでも持っていそうな)自分の経験との照らし合わせたり、自分の経験語りが長すぎて本の主旨から離れてしまった作品は地域どまりでした。
実は、前回記事の書き方ポイント3
「気づき」に子どもらしい新規性を盛り込む
は、我が子の作品が実際に全国へ行ったときに初めて使ったポイントでした。
たまたま娘が、この部分に書いてあることの意味がわからない、と言い出し、いろんなことに置き換えて理解しようと試みたら、ある解釈がしっくりきた
と言い出したことがきっかけでした。
過去の入賞作品を読むとわかるのですが、「自分だけの特別な体験や経験」を既に持っていて、それと対比させる手法はとても有効です。
そういう特別を持っている人は対比材料として使われると良いかと思います。
ただ、我が家にはそんな経験がなかったので、
娘の場合は、
最初は全くピンとこなかったけれど、こう解釈したらすごく身近なこととしてとらえることができるようになった
という内容で書きました。
息子の場合も、
何度も読んで、こんな解釈あんな解釈をした、その結果理解できたこと
と同時に、
結局難しすぎてこの部分は理解できなかった
という内容をで書いたところ、どちらも全国コンクールで上位表彰をいただくことができました。
そういう意味では、我が子たちが書いた文章は、「感想を書いた文」ではありませんし、
この本だけではなく、本の内容について他の本なども使った「調べ学習」ともいえますし、
わからないことをわからないと素直に書いた「作文」でもありました。
図書の選び方でも
娘が全国コンクールで入賞したときに選んだ本は科学ものの課題図書でした。
はりきって全国の表彰式に出席させていただき、1位の方(=内閣総理大臣賞)のスポットライトの当たり方がすごいことも体験してきました。
この年の内閣総理大臣賞を取られたお子さんも同じ科学ものの課題図書で、小学生ながら何年も同じテーマで自由研究を続けておられ、その研究との対比を感想文として書いていらっしゃいました。
しかもこの方は、その自由研究ですでに大きな賞もとっていらっしゃいまして、
つまり、研究することの難しさそのものを具体的に対比させる材料をもともと持っていたお子さんでした。
まさに、このお子さんだけの新規性ですよね。。。
大ざっぱに言ってしまうと、科学ものの本ならどんな本でもよかったともいえるレベルでした。
もうひとつおまけに、この方は中高でもずっと研究を続けられ、さらに大きな賞もとっていらっしゃいました。
こんな経験と重ね合わされたら、太刀打ちができない。
そんな中、当時、特別な経験がなくても机上で新しい解釈をして表現する手法でも認められるんだ
というのがワタクシの素直な驚きであり、感想でした。
また、
過去の入賞作品をチェックして、大きなヒントをもらったこともあります。
それは
自由図書に図鑑を選んでいた人が、全国コンクールの上位入賞作品になっていた
ことです。
へぇ~、このコンクールは図鑑もOKなのか
と正直思いましたし、
本当に感銘を受けたなら、それが図鑑であっても思い切って書くのもありだなと真面目に思っていました。
そして、息子が高学年のときに「これ」という図鑑に出会いまして、
迷わずそれを選び、
ありがたいことに、娘同様、全国コンクールで上位入賞をいただくことができました。
このときもはりきって全国の表彰式に出席させていただき、本人は天皇陛下(当時は皇太子殿下)と言葉を交わさせていただくという貴重な経験をさせていただきました。
お褒め下さった先生の中には、読書感想文に図鑑を選ぶ感覚すごいね⁉とおっしゃってくださる方もいらっしゃいましたが、
実は、これは過去の入賞者にヒントをいただいただけだったんです。
娘のときも、息子のときも、さすがにこのときの作品は学校代表にはなるのでは…と、親のワタシ目線でもいい作品だと密かに心の中で思っていましたが、まさか全国で入賞するとは夢にも思っていませんでした。
あのマークの神様
こちらは、東京で行われた表彰式でいただいたトロフィーです。
そう、あの「マークの人」(本当は神様)です。

こんな立派なトロフィー(しかもかなり重いブロンズ像)をいただきましたので、改めて説明をさせていただきますと、

青少年読書感想文全国コンクールシンボルマーク 牧羊神(Pan)の像 ーギリシャ神話よりー
牧羊神は二本の角を生やし、山羊の脚をして、長いアゴヒゲをつけたギリシャ神話の神である。陽気な神であり智恵者でもあり、よく予言も発した。牧人の好む葦笛はこの神の創ったものであり、自らも好んで吹奏した。
青少年のおおどかな読書をたたえ、第15回コンクールを記念して、この像をシンボルマークとした。(原文のまま)
作は桑原巨守さんという方で、具象彫刻の第一人者と評されています。
思いがけず大きな賞をいただき、多くの方にお褒めをいただき、本当にありがとうございました。
そして、全国コンクールで入賞したことで環境が変わったかといいますと…
何も変わりません。
普段よりステージに上がる回数が多かった、先生方に褒めていただいただけで、
終わればまたいつもの生活です。
同時期に一緒に入賞したお友だちも、それぞれの夢に向かって歩き出し、再び会うことはありませんでしたし、
我が子的にはそのまま中学に上がるだけですから、その際に何か優遇されることもありません。
それがまた、夏休みの課題のいいところです。
読書感想文その後
この青少年読書感想文全国コンクールは、中学でも高校でも夏休みの宿題の一つとして課せられました。
高3になっても⁉
はい、高3になっても提出が義務づけられ、成績の評価対象でした。
さすがにですね、中学生以降は、本当に文章を書くことが好きなお友だち、心に訴える文章を上手く言葉に表現した作品が選ばれていったので、
我が子たちにとっては、そこそこに書いて提出するだけの宿題になりましたが、
文章を正確に書いて表現することは上手になりましたし、
入試問題も、論説文は得点源でした。
また、自由に書けることを利用して、思い切って本の内容を否定するような内容を書いても、小さな賞ならいただけることも経験しましたし、
自由図書で学年に合わない本であると審査員の先生に評価されてしまったら、どんなに思い入れの強い本でも、大きな賞はいただけないことも確認しました(こちら)。
正直、なかなかよい作品だと親目線では思えたので、図鑑はOKで、この本はダメなの~~~⁉ってちょっと思わなくもなかったのですが、まぁ、それも審査員の方次第ですね。
早い段階から下書きをするのにパソコンを使っていましたので、自ずとパソコンにも慣れることができたのはよかったかな。
読書感想文は、あくまでも夏休みの課題の一つです。
夏休みの課題は読書感想文だけではありませんので、
ワタクシ的に、基本的には賞のもらえそうなものにエントリーして、小さな賞をいただいて成功体験ができればいいと思っていまして
実際、丁寧にこなせば賞をいただける課題もありました
こんな大きな賞に関わったのは、このコンクールだけでしたが、
我が子たちにとっての読書感想文は、何かひねり出さないといけない夏休みの課題として、毎年そこそこ面倒 だったようです。
それでも、当時の我が子たちにとって貴重な成功体験となり、いつしか文章を書くことをあまり苦にしなくなるための貴重なトレーニングだったと思っています。
毎年よく頑張ったね。
今回もお読みいただきまして、ありがとうございました。
息子の成長の記録は、時計の逆回転で綴っています。どうぞ にたろう もご覧ください。
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