二人の子を国立大医学部医学科と東京大学に合格させるまで | feel my force

動の時期・静の時期 その1

にたろう

我が子達の通った高校は、4月~9月の時期を「動の時期」・残りの期間を「静の時期」と呼んでいます。

面白い呼び名ですね。

何が「動」かというと、学校(での楽しい)行事がまとめてある、という意味の「動」です。

3年間を通じて、春の遠足~学校祭・夏休み前の合唱コンクール・秋の体育祭。

2年生はさらに、秋の修学旅行。

楽しそうですね~、盛り上がりますよね~。

    

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運営も監督もすべて高校生の手で

本当に驚きなんですが、これらの運営・管理・監督は全て生徒が行います。

(噂によると、卒業生でもある現在政治家の方が、高校時代にその制度を作られたそうです)

  

校則のない高校ですが、これら行事に関しては生徒が独自に作ったルールがあって、これがまた結構厳しいんですよね。

予算、使っていい材料などはもちろんですが、高校生ともなると、行事のために夜遅くまで頑張っちゃう・そんな高校生をバックで親が支援をするなんていうのも、かなり厳しく規制されていて、破るとクラスの減点になります。

減点項目も、毎年それまでの反省を生かしているようで、どんどん変わってきているのだそうです。

例えば、SNSへの行事の様子や準備の投稿。

以前は自由に投稿できていたそうですが、まずは画像投稿が禁止になり、今はそれについてのコメントもある程度差し控えるようになったそうです。

まぁ、まだ高校生ですからね。どうしても羽目を外しそうになる。そうなると当然親も口を出さざるを得ない。親が口だけでなく後方支援をし始めると公平性が怪しくなる…みたいなことなんでしょう。

 

逆に、新たに進化をしている?ことも。

学校祭では、各クラスがテーマに沿った出しものをするのですが、特に3年生の人気クラスの出しものになると、待ち時間が優に1時間を超えたりします。

それに対応し、WEBで見られる「待ち時間表示板」ができたり。

 

こちらは、体育祭でブロック(クラス別に1年から3年まで縦割りにしたグループ)ごとに作るデコレーションの写真。子ども二人がお世話になった間にワタシが見せてもらった、おそらく最高傑作。

銀河鉄道なのかな、暗いのには理由があるのですが、めちゃめちゃ細かい細工が各所に施されています。

そしてこれ、ほぼダンボールと(広告)紙でできています。

 

デコレーションは、予定では、2週間かかって前日までに組み上げ、体育祭当日グラウンドに華を添えるわけですが…

 

この年は週末の台風のために体育祭が週明けに順延になり、かといって、これらを外に放置したまま台風を迎えるわけにもいかず。

金曜日の夜2時間ほど一般公開されて、すぐに撤収されるという幻のデコレーションになってしまいました。

撤収されたら、あとは壊して廃棄するしかないんです。かなりもったいない。 

    

いやーでも、このロコモーション、後できいたら「乗れる」らしい。

(子どもたちのクラスの作品ではないです)

 

こういうの、作っちゃうんだねー。設計図の一部も見せてもらったことがあるのですが、え?これ本当に高校生が作ったの?レベルに緻密なものでした。

ちなみに、制作に参加した人の中には、東大の建築に進んだ人も。

好きなことに全力を注いだ経験は、将来にわたって大切なことになり得るんですね。

 

そういえば、クラスTシャツも、パンフレットもイラレを駆使して作っていて、業者さんが、その出来栄えゆえ、どこかからコピペして持ってきたものと勘違いされることが多々あるそう。

「解像度」の概念を知らず、低解像度で作って業者さんに渡したら、原画の方をくださいと言われた。いや、これが原画です。ということで、もう一度高解像度で作り直したというお話もききました。

高校生らしい回り道、お疲れ様。

 

さて、そんな中、息子の行事に対する熱量がどうだったかというと…

 

熱量かなり低めでした。

少なくとも高校2年生までは。

低めでも全然OKな学校なんですよね。部活に忙しくて全く参加できない人もいるし。

娘もそんなに超熱量高い女子ではありませんでしたが、それなりに幹部をやったり、行事後盛り上がったメンバーでお泊りに行ったりしました…それに比べて…

 

息子はそんなのじゃなかったなぁ。

それがね、高3になったら変わったんです。

 

きっとそれまでの先輩方の気持ちがわかったのでしょう。

先輩は基本的に後輩に親切。優しい。強制もしないし、引き留めもしない。

作業に行くと、ちゃんと顔と名前を覚えていてくれて、よく来てくれたねーと歓待し、楽しい話をしながらリードして作業を一緒に楽しみ、連帯感を育むようにしてくれていたそうです。逆に、行かないからといって何も言われません。

本当は準備が遅れてイライラしていても、決してそれを後輩にぶつけない。

見えないところでは、必死で頑張っていたでしょうに。

 

そういう先輩方のオトナなところを垣間見たからでしょうね。

息子も3年生になってからは、後輩の顔と名前を覚え、校内で会ったら声をかけ、作業では一緒に面白い話をして、いろいろとギリギリの中「楽しんだ」そうです。

不思議ですね。

何も強制されていないのに、いつのまにかそんな高3生になっている。

他の人からやってもらってうれしかったことを、他の人にやってあげようと思う。

子どもって、強制されない方がいいパフォーマンスするんだよ、と、親が教えてもらっているようでした。

      

ワタシ自身、子どもたちがこの高校に入るまでは、そこまでやると受験勉強に支障が出るんじゃないの?とか、もっと行事を減らしてくれないかな、と、思っていました。

 

でも、子ども達を見て考えが変わりました。

限られた期間、目標を持って一生懸命一つのことに打ち込むことはとても重要。

一日の中の切り替え、一年の中の切り替え。

そして、集団で何かを成功させるためには、いかに自分が縁の下になるか。役名はリーダーでも、やっていることはみんなの機嫌を取ったり、縁の下になったりが主な仕事だということにも気づく。

 

3年間にわたって、立場を変えて、似て非なる体験を継続することで見えてくるものがあったと思います。

 

一番は、先生に感謝

こんな得難い経験をさせていただいたことに関して、特に先生方には感謝したいと思います。

     

これらの行事に関しては外部との交渉も生徒がやります。

先生方はあくまで蚊帳の外。学校運営を逸脱しない、安全な範囲なら、手伝ってもくれないが、口出しもしない。

 

もちろん、準備が間に合わなくても、です。

(ある行事の後の保護者会で、準備が遅い、なぜあと一日早くスパートを切らなかったのか、受験勉強でも同じことが言える…と愚痴られたことがありました。見ていてもどかしいことの連続なのでしょうね。)

          

でもそれが、一番の生徒の成長につながることも知っているので、行事の縮小もなるべくしない。

先生方の中にも、こちらの高校のOB・OGの先生が何人もいらっしゃいます。きっと先生方も通ってきた道。

おそらく、保護者からはいろいろ言われているでしょうし、その窓口にもなってくださっているのでしょう。生徒の知らないところで矢面に立ってくださってありがとうございます。

 

ワタシ自身が通った高校はここまで行事がさかんではなく、どちらかと言えば勉強勉強と口うるさく言われるタイプの(かといって、進学成績がすごくいいわけでもない)学校だったので、子どもたちを見て、こんな高校に自分も行きたかったなって、

今頃思います(おそい)。

 

実は、駿台のスタッフさん(=大都市圏、中堅中高一貫校出身)さんにも同じことを言われたことがあります。

「どうして、田舎の公立高校 こちらの高校は、行事も多い、生徒さんの行事への熱も高いのに、大学進学実績が(そこそこ)いいのか不思議です」と。

    

別に、ウチの子が通った高校だけじゃないと思います。以前SNSで宇都宮高校や浦和高校だったかな、デコレーションを見たことがありますが、素晴らしかったです。

公立高校の伝統的な良さがあるのかも、としか、言えませんが、そんな良さがこれからも続くといいなと思います。

 


 

いやーすみません。

 

動の時期だけで結構長くなってしまったので、静の時期のことは次回。

ワタシが以前、大学入試は高校3年間で十分間に合う のではないか、と書いたのは、生徒さんたちがこんなに充実した「動の時期」を過ごしているにもかかわらず、大学受験を突破していくのを目の当たりにしているからです。

もちろん、勉強時間の絶対量は必要です。でも、18歳までの時間を、すべて大学受験に捧げる必要はなく、むしろ、on/off をしっかり使い分けるトレーニングになるのかなと。

勉強時間をを確保しつつ、一生に一度しかない高校生活を楽しむこと、18歳までに楽しめることも、ぜひ経験して欲しいなと、すべての高校生の皆さんに望みたいと思います。

 

今日もお読みいただいてありがとうございました。

 

娘の成長の記録は 時計どおりに綴っています。どうぞ いちひめ もご覧ください。

 

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