我が子達が通った高校には、全員がどこかの部に所属をしないといけないというルールがありました。
部活動についての詳しい内容について、学校から保護者にはアナウンスがありません。
平日は何時まで?、土日の活動はあるの?、試合の頻度は…?
それから、実は大切なのが引退の時期だったりするんですけど。。。
生徒まかせ…
親が知りたいことは、子どもを通じて質問するしかありません。
(でも実際、親が出しゃばるのはねぇ~)
せっかく高校入試を突破して入った高校なので、たいていの保護者の方が、勉強の妨げにならない程度の部活動をしてくれたら、と望むわけですが、、、
(でもやっぱり、親が出しゃばるのよねぇ~)
好きなのにしたらいいよ
息子は、ハナから運動部を望んでいなかったので、部活が勉強時間を圧迫する選択肢がほぼないと思い、
「好きな部活を選んでいいよ」
と、言ってみたところ…
彼の答えは
「好きなのがない、何もやりたくない」
今どきのお子様。。。
やる気のなさが顔に出ていました。
あれもいや、これもいや…って言ってました。
「じゃあ、ワタシが決めてあげる!」
と、ワタシの意見を言いそうになっていた時、
なんと、その直前に、当時の息子の担任の先生が、
「迷っているなら、数学部に入ったらどうか」
と勧めてくださったそう。
「先生にそう言われたから、そうする~。」
と、ダルそうに言う息子…
ねえ、もうちょっと元気よくできないかなぁ~
先生の思惑もけっこうある
ワタシの知る範囲で、公立のトップ校にいる高校生で、運動部に所属し、かつ現役で東大・京大・国医に合格する方は、
よほど、そのスポーツが好きで、勉強とスポーツが両立できている人です。
ですから、先生がこの類の人を例に出して、どんなに褒めたたえても、強い意志もないのに、それを真に受けて、運動部に入ってしまうと大変です。
公立高校の先生って、生徒が勉強一辺倒になるのを嫌う傾向がある感じがしませんか?
文化部に入るのは逃げ?みたいに思っているのかな…とか、運動部もいいよ、なんていうのが仕事かな? とちょっと思っていました。
でも実際は、進路指導をされる先生方も心の中では、結構、運動部はきついって思ってらっしゃるんじゃないでしょうかね。。。
保護者会のある部活も
部活によっては、入部直後に保護者会があります。
年間の試合予定や、かかる費用などの説明など、保護者の協力を得ないと続かない部活は、運動部・文化部関係なく、保護者が集められて説明会がありました。
私立みたいに遠征用のバスがあるわけでもなく、かといって、練習試合となると県内の遠くまででも行きますし、時には宿泊を伴う遠征があることも。
顧問の先生から説明のある部は、覚悟しなさいよ、勉強の時間ないよ、っていう意味なんだろうな。。。
学年による違い
さて、我が子達二人が、同じ高校に計6年間お世話になりまして、
上の子の時は、学校の方針として、塾通いは相当な覚悟でダブルスクールをする以外は勧めないとはっきり言われましたし、ユルく部活をすることにもいい顔をされなかったのですが、、、
下の子である息子の時は、「成績が悪いことを部活のせいにするなら、部活をやめろ」という方針でした。
学年主任の先生の方針?なのか、ずいぶん方針が違っていて、正直面喰いました。
進路指導の方針も息子の時の方がよりきめ細やかでしたし、塾通いについても特に反対されませんでした。
ん?ここ、同じ学校?
では実際…進路実績はどうだったかといいますと、
そこはまた別でして…
その理由は、やはり、もともとの集団のポテンシャルの高さの方が大きく影響していたと言わざるを得ません。
娘の学年は、小学校の頃から、それもワタシが耳にした限りあちこちの小学校で、「出来のいい学年」と言われていました。
そして、その人たちが集まった高校においても、出来のいい生徒さんの数が明らかに多い学年でして、難関大学合格者数も多かったです。
一方、息子の学年は、小学校から「特に何も言われない学年」でして、高校に上がると「出来がいまいちの学年」とはっきり先生方から言われました。
外部模試の成績で他校と比べているのでしょう。
「出来の良い学年」は5年に一度くらいの割合で現れ、確かにその年は明らかに実績が高いのですが、
面白いことに、その次の学年が、それにつられるからでしょうか、高2まではそれほどでもなかったのに、高3で一気に上げて前年に迫るほどの、良い結果を出しています。
おそらく、上の先輩の素晴らしい合格実績をみて、志望をワンランク上げてくるからなのでしょう。
地方公立高校というのは、基本的に勉強しなくても地元中学でトップをとってきた子の集まりなので、自分がどの程度外で通用するかがわかりづらいです。
そんな環境の中で、身近な先輩が良い合格実績を上げると、それじゃあ自分も、と、引っ張られて頑張るパターンが非常に多いです。
ということは、上の先輩の合格実績と、その学年のもともとのポテンシャルによって、実績が大いに変わってくるわけで…
そこは、先生の力以上に、合格実績に大きく関わってくるので、
結局、部活動と勉強の関係は、あまりない
のではないかと思っています。
【結論】部活動と勉強の両立は、できる子はできるし、できない子はできない。
ポイントですか?
それはただ一つ、好きかどうか、だけじゃないですかね。
部活動も勉強も。
我が子達が通った高校は、転部はなかなか難しかったので、転部をしなければいけないほど合ってないかどうかの吟味と、入ったらその分で過ごす覚悟は必要でしたが、
そこさえクリアできれば、何とかなりました。
引退の時期
入部前から部活動の引退時期を気にするのは、たぶん親だけ。
でも、親としては、ちょっと気になるわけですよ。引退時期が。
大学受験の日は決まっていて、時間は3年分しかなくて、そこに合わせて勉強も進めないといけないわけですから、いつまで部活に時間を取られるかは結構重要な要素になります。
実際、世の中の進学校は、早い私立高校だと、高2の夏に引退します。
(注:早く引退して、早くから受験勉強することが、学校の合格実績とぴったり関連するわけではありません。)
一方、我が子達が通った高校は、
運動部は、高3春のインターハイ(あるいは予選)で負けるまで
文化部も、高3春の高文祭(予選~本選)の大会で負けるまで。
が基本的な活動期間です。
が、
例えば、サッカーは冬に高校選手権があるので、高3でも、秋の予選に残る人が若干名いました。
逆に、英語ディベートは、同じ秋に大会があるのですが、これに高2で出場して、負けたら終わりです。
吹奏楽部は、(そこまで強くないからかもしれませんが)高2の3月で引退でした。
そして、息子の所属していた数学部は、高2冬の数学オリンピックで引退。
もちろん、数オリ世界大会まで出る人は、高3の夏までですが、そういう人はめったにいないので、どんなに長くても高2の終わりで終了です。
息子にとっての部活は、ちょっとした放課後の息抜きでもあったので、高2で引退して、3学年一緒に活動できないのはちょっと残念そうでした。
というのが一般的だったんですけど、息子の一学年上の先輩で、数オリ指導にすごく力を入れてくださった方がいらっしゃいまして…
この方、前年に、もう少しというところで、数オリ日本代表を逃した方なのですが、数学が心底好きなのでしょう、、、
なんと高3の秋まで、つまり、高2の息子たちの数オリ予選直前まで関わって下さり、過去問対策や予想問題をわざわざ作って指導してくれるというミラクルなことをしていただきました。
問題を選んで、一緒に解いて、最後に解説。
毎日部活に参加されたそうです。それをやってもらえたのも大いに影響したんじゃないかな、いい雰囲気のまま、数オリ予選を迎えることができました。
そして、その先輩は、3か月後、現役で、東大理一に合格されました。
こんな天才みたいな人が、地方にもいるのね~。これが、地方のトップ高が”青天井”と呼ばれる所以なのだと、改めて思わせてもらえるような人でした。
この先輩に出会って直接教えてもらったことが、息子にとって、とても貴重な経験になったのは言うまでもありません。
なし崩し的に入部した数学部。
引退するときは、心底入ってよかったと思える部活だったそうです。
ありがたい限りです。
娘の成長の記録は、時計通りに綴っています。どうぞ いちひめ もご覧ください。
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