地方の高校生が東大を受験するということ | feel my force

地方の高校生が東大受験するということ

にたろう

大学受験が、住んでいる地域に関係なく平等だなぁと思う点は

  • テキストが日本国内どこにいても手に入ること
  • 住んでいる地域による有利不利がないこと

です。

東京に住んでいないから東大受験では不利、と感じたことは、特にありませんでした。

 

と、いうことを、ワタシは自分の子を東大に合格させることで、ある程度はっきりさせたくて子育てしたのですが、

グレーだったのは、いわゆる最難関高の人たちがどの程度のレベルであるかを実際に知ることができなかった点です。

      

高3になると主要模試に、本番で実際に戦う受験生が 登場してくるステージ最前列にいきなり ので、これらの試験を受けさえすれば、

同じ試験・同じ条件で試験を受けられ、自分の立ち位置が大変よくわかるのですが、

 

問題は、それが早くても高3の5月である ということです。

    

地方の高校生が、鉄緑会で鍛えられたこんな人たち や 東京のこんな難関中高一貫生 がライバルだということを全く知らないで、

あるいは、

受験勉強の基礎力をつけないで、

高3を迎えたら、

それはやっぱり残念です。

 

そうならないためには、 高2のうちに基礎力をつけ、早くから自分の立ち位置を知っておくしかありません。

 

鉄緑会というところは、ワタシからすると、外部から調べても調べてもわからない、フリーメーソンみたいな存在でして、

でも現実に戦わないといけないので、

地方公立高校でも負けない勉強とは何か、についてはずいぶん考えました。

 

で、至った結論が、   

      

難問や過去問はまだいいので、とにかく、学校の授業を大切に、学校で出される課題を丁寧に、問題集や参考書を丁寧に。

高校の数学はスピードが速いので、先取りだの予習だのより、まずは授業にしっかりついていく、答えを見ないで考える、

理科科目は、原理をよく理解する、

英語は、ひたすら触れる、覚える。

 

ということ。

 

これについては、ワタシが指示したのではなく、息子がそういうスタイルの基礎を中学の時に築いていた部分の方が大きくて、正直、”こういう勉強をする子が東大に行く” のを目の当りにした、という方が、正確な表現なんですけど、

息子が尊敬する先輩方も同じ勉強スタイルで東大に合格していったので、

(鉄緑会のような詰め込んでくれる塾のない)地方から東大を目指す勉強スタイルとして、間違いない勉強スタイルの一つですし、

 

東大が公表した入試問題の出題意図も鑑みて、

東大に進学してからも通用する方法なのだと思います。

 

ここで写経したり一夜漬けですませて、理解しないまま、覚えないまま進むと、そのツケが全部高3に回ってきます。

でも逆に、こんなシンプルな学習方法で東大受験が戦えるということは、平等だし有難いなと思った次第です。

 

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模試も利用する

こんな、どなた様も何度も耳にされているであろう勉強法を、

受験生本人でもないワタシが 、なぜ書くかこんな偉そうにと言いますと、

結局ここが本当に大切なことで、高1~2生のお子様をもつお父様お母さまも知っておかれた方がいいと思うからです。

 

高校受験をされたご家庭はご存じだと思いますが、

高校受験は、正直、中3からでも十分間に合います。

そもそも学習の必要量が少ないですし、頭のいいお子さんだったら、効率よくやれば難なく乗り切れるイベントです。

でも、大学受験は違いました。

 

このことを、高校の先生はよくご存じだから、高1の時から発破をかけてくださるのでしょうし、

お子さん本人も先生方から聞いて、やらなきゃいけないことはわかっていると思います。

    

ただ、保護者である私たちが、この高2の1年間の重要性をわかっていないと、せっかくサポートしているつもりでも威力を発揮しません。

実際、ワタシは娘の時にここまではっきりわかっていなかったため、高3で、娘と一緒に慌ててしまいました。。。

 

高2時代は、部活や高校生活にも忙しい時期です。

これに、丁寧な勉強を課すのは本当に大変なこと。

作業ではなく、理解に重点を置くと、時間も余計にかかります。

通塾すればダブルスクールでなおさら疲れる。

しかも、毎日、眠い。

 

それでも、学校の授業や課題だけは、また、通塾されるなら、その時間も大切にしてください。

 

これが高2時代までにできたかどうかで、手の届く大学が変わってきます。

本来のポテンシャルは高いのに、この準備が足りていなくて、精神的に弱気になって志望を下げた人もいます。

     

高3春に、

自分は志望大学へ合格するのにあと2年かかる、と考えて2年計画を立てることなど、できません。

 

でも、高1~2生なら、できます。

これは、大学受験までのどこかで必ずやらないといけない努力だと考えていまして、

かといって、中高一貫に入らないと圧倒的に不利ということもない程度なので、

この点を頭に置いて高1~2の2年間を過ごせば、高3が勉強量的にも精神的にも楽です。

 

進研模試と駿台模試を目安にする

地方の公立高校に通うと、マストで受けさせられるのが進研模試です。

我が子達は、高1に2回・高2に3回受けました。

いずれも学校での受験です。

    

この模試の特徴は、高1生・高2生の受験人数が40万人を超えている点で、

人数だけを比べると、センターリサーチの約44万人と大差ありません。

  

ただし、

進研模試受験者の中には、センター試験を受験しない層も含まれていること・トップの高校は軒並み受験していないことを考慮して、出てきた偏差値を見ないといけません。

 

と、いうことをふまえて、高1~2年生時の息子の進研模試の成績をみますと、

3科目合計の全国偏差値はだいたい83くらいでした。

 

ほぼ同時期に駿台模試も受けていまして

こちらの3科目の合計偏差値が平均で73くらいでしたので、

 

進研模試と駿台模試との偏差値の差が約10ポイントだったということがわかります。

 

駿台模試では、現在は、成績優秀者の冊子掲載は冠模試のみですが、娘の時代は高1生から冊子掲載がありまして、

総合点の掲載ラインがだいたい偏差値72前後くらいでしたので、

これをひとつの目安にしていました。

 

と、同時に、高校内の実力テストという、かなりローカルな、でも難易度の高いテストがあるのですが、

この実力テストの偏差値がほぼ駿台模試と同じ偏差値でして、

 

各テストで、このラインを切らないようにすること

を、一つの基準にしていました。

 

学校の順位も気にする

偏差値のラインもさることながら、校内の順位も重要です。

地域トップ校なので、一応毎年同じような人数が東大に合格します。

 

上位には医学部志望の人も入ってくるので、実際は東大合格者の人数<トップ層ですが、

例年の東大合格人数の順位の中には必ず入っているようにしました。

 

参考にできなかったこと

このように、3科目総合の偏差値や校内順位についてはある程度目安を設けていたのですが、

息子は、センター試験や東大の二次試験では国語で大きなミスをせず得点できたものの、

必ずしも国語が得意だったわけではありませんでして…

      

進研模試の 真っ先に復習してほしい分野として、毎回のように

小説・古文・漢文

などと書かれていました。

確かに、英語や数学の進研模試の偏差値が安定して85くらいだったのに、国語は70付近をうろうろしていました。

 

ただ、駿台模試の国語は、英語や数学と遜色ない偏差値が出ていたので、

きっと、難しい問題の方が得意なんだろうな、くらいにしか考えず、あまり対策をしませんでした。

     

その後、高3になってからの国語のマーク模試や記述模試はどうだったかといいますと、

やはり、英語や数学と同じくらいの偏差値でして、

いえむしろ、冠模試になると国語不得意勢との戦いだったからか、偏差値が上がるという現象が起きました。

   

〈参考にできなかったこと ーまとめー〉

高2までの進研模試と駿台模試で、国語の問題の傾向が違ったため、成績に大きく差が出た(進研模試<駿台模試)

が、

高3での模試の成績は、それまでの良かった方(駿台模試)の偏差値を取ることができたので、

気にしなくてよかった。

 

常に目をかけることで結果がかわることもある

ワタクシ、子どもたちの高校までの試験の日程・結果については、完全に把握していました

(高校生なので、さすがに一緒に復習したりはしませんけれど。)

希望者受験の模試についても、どの模試をどう受けるかの相談も受けました。

 

これは、子どもがたちが小さいときからですし、娘もそうやりましたので、息子の時も当たり前のようにそうしていました。

 

が、

 

それでも、ちょっとずつ結果を見せるのが遅くなってくるんです。

定期テストなど、最初は、返された答案をその日に見せてくれていたのが、

そのうちまとめてになり、

そのうち、答案と成績が一緒になり、

そのうち、全国模試の結果と同時になり…。

 

結果返ってきた?見せて、というと、

「復習が終わったらまとめて出すね」

という返事が戻ってきまして、

本当に復習しているみたいだったので(時間がたってから、あの時のあの問題ある?などと時々きかれたので)、

息子は息子で、ワタシのことを、試験をきれいにファイルしておいてくれる人

くらいに思っていたのかもしれません。

 

ワタシに見せるときに、この問題はこうだった、ここはよくできた、などと講評のあるものもあれば、

ノーコメントのもあり、

学年トップを喜ぶときもあれば、

この点数はやばいね~、と自分から言って、言い訳 説明してくれたことも。

 

そんなのでいいんです。

そんなのでいいので、成績だけは出してもらっていました。

 

目を離さないことについては、ちょっとした思いがありまして… → こちら

 

我が家的、高2時代の成績はこんな感じに捉えて過ごしていました。

 

東京に住んでいる高校生にとれば、東大は地元の大学です。

それでいて難易度がとても高い、地方からもたくさん受けてくる、入りにくい大学です。

東大以外にもたくさん大学はありますが、難易度の高い大学は地方出身者とも戦わなければいけないので、それはそれで大変です。

しかも、東大を狙うための中学受験、小学校受験、幼稚園受験…とストレスフルな子ども時代を過ごした人の割合も多く、地方からの受験生より疲弊しているとしたら、、、

それがメリットかどうかすらわからなくなります。

 

逆に、地方出身者でも、上記のような勉強をして東大に行けば、それは大学進学後も通用します。

これはもはや、地方だからデメリット、ではなく、地方ゆえのメリットでもあると考えていまして、、、

 

っていうか、そう考えて子育てしないと、

やってられませんよね~

 

もちろん、実際に息子が東大に行ってみて出会ったお友だちの中には、神童みたいな人がいるそうです。

それはそれで素晴らしい。

 

ただ、その人も認められる、自分の良さもある、と本人が思えるように子育てをすることは地方でも可能でした。

 

今回もお読みくださり、ありがとうございました。

 

娘の成長の様子は、時計通りに綴っています。どうぞ いちひめ もご覧ください。

 

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