我が子達が通った高校では、
高校入学直後に志望大学の調査があります。
高校入学直後といえば、やっと受験勉強から解放され、次のことなど1ミリも 考えたくない 考えられない時期ですよね。
志望大学を決められない人は、東大と書いておけ
地方の、とりあえずこの高校に入ることだけを目標にしてきた子ばかりですから、
そもそも、 大学名なんてたいして知りません。
ましてや学部なんて、もひとつ。。。
そこで、先生方はなんと言われるかというと、
「志望大学がわからない人は、東京大学と書いておきなさい」
まぁ、なんと いい加減な アバウトな…。
そんな指導ですから、この時の志望大学欄には、何十人もの生徒さんが志望大学欄に東京大学って書くそうです。
「志望しなければ、合格できません。まずは志望すること。ちなみにこの人数が本当に合格したら、我が校は、東大合格者日本一の公立高校になります!」
と、先生は笑いながら説明され、生徒も笑い…
ワタシも家でそれを聞いて笑い…
で、あなたはなんて書いたの?
と思い、訊いてみたら、
地帝の理学部数学科
でした。
あなたらしいね。
志望大学は、成績カードに記載される
この志望大学、ちゃんと個人の成績カードに記載され、成績を返される度にこの志望大学名と目を合わせることになります。
息子の性格的に、高1の最初から東大って書くタイプじゃないのはわかっていましたし、
たぶん、息子は息子で、東大志望にすればいいのにと ワタシが思っていることもわかっていたと思うんですが、、、
ここは大事なポイントだし、
ワタシが言って変えさせるのもなぁ~~。
なんて躊躇していたら、このすぐ後に、
「今日担任の先生に呼ばれて、東大志望にすれば?って言われたから、そうした。」と。
ええーーーーっ
先生、かるっ。
息子も、かるっ。
ま、でも、ありがとうございます。
東大志望の友達がわかってくる
とはいえ、誰がどこを志望しているかなんて、(どうせどんどん変わるし)最初はお互い気にもしていなかったと思うのですが、
高2になると、ちょっとずつはっきりしてきます。
そのきっかけが、何度か開催された
条件付き集会。
どんな条件かというと、
- 東大志望者
- 進研模試の国数英偏差値**以上
みたいな。
普段のクラスは、成績別ではありません。
完全な、文理別・選択科目別。
当然、成績上位者も東大志望者も各クラスにばらばらに散らばっています。
ですから、もともと仲良くしていて志望大学を知っている友達は別として、
このような条件つきの集会に集まったメンツを見て、
初めて、
えーおまえも⁉
となります。
東大対策の具体的な指示が出る
ここでは、いろいろな資料が配られ、逆算的に、高2のうちに何をやっておかなければいけないかを説明されました。
それによりますと、
東大入試の全体の傾向としては
〈東大入試全体の傾向〉
センター
- 文科類は、センター9割以上でほぼ合格、8割以下はほぼ不合格、数学・理科の取りこぼしに注意
- 理科類は、センター9割でも安心できない。センターより二次試験での出来の方が合否に関わる
二次試験
- 文科類は、英語・社会2科目で確実に得点すること。数学で高得点が取れると合格へ直結する傾向
- 理科類は、各教科満遍なく得点できた方が合格につながりやすい。特に、英語・理科は悪くても5割を切らないこと。理科の2科目目の完成度を上げること。国語は差がつきにくく、数学の差が合否に影響しやすい。
(河合塾調べによる開示得点データを参考に、先生が説明)
このお話の中で、我が校の理系生徒は毎年、理科の2科目目が弱い、高3ではそこに時間がかかることを指摘をされました。
実際の息子の二次試験の得点率は
英語60%、理科67%(物理80%、化学55%)、数学65%、国語65%で、総合64%でした
統計って、すごいですね。息子も統計の”予言”どおりになりました。
〈東大英語について〉
- 英語は演習量がものを言う科目なので、高3になって問題演習に集中できるよう高2終了までに基礎固めを
- 文法・語法・単語は、センターのこの分野で1年前に満点が取れるようにしておく
- 多義語や基本動詞のイディオムは、特に東大が好んで出題するので、単語のコアイメージを理解しながら覚える
- 東大の長文読解は、文章量が多いので普段から多様なテーマの英文の多読・速読に慣れる
- リスニングの一つの対策として、ネット配信のTEDがおすすめ。字幕なし・字幕付きで繰り返し同じものを聴く練習を
- 英作文は、使えそうな表現や例文を普段からストックしておく
なかなかよくまとまっていますね。先生、すごい。
(って、ワタシ、何様?)
そして、数学
〈東大数学について〉
- 計算量多い(特に理科類)
- 問題文がわかりにくい表現 → 見かけは難しいが、対称性やひとつ固定など楽に解く練習を
- 文科類は7割・理科類は6割を切らないようにする、得点できる問題を選ぶ能力も大切
- 数学は合否を大きく左右するが、数学ばかり取り組まない!理系なら理科・文系なら社会を忘れないこと
これらを、この時期に、塾からではなく、学校の先生から言われたのはとても有難いことでした。
ここにいる君たちは、これから一緒に東大をめざすんだぞ、っていう熱いメッセージも込められているんでしょうね。
数学の取り組み方に関しては一般的に
- 授業を第一に
- 学校から出る課題をまじめにやること
- 計算力をつける
- ノートや答案は丁寧に書く(相手が見てわかるものを)
といったことも言われたのですが、
これって、保護者から見ると、先生方がめっちゃ自信満々のように解釈できまして。。。
そこまで学校を信用して大丈夫なの?
行かせたくて行かせた高校ではあるけれど…
と、ちょっと不安になるんですよね。。。
ところが、先生のお話には続きがあって、
毎年必ず保護者から出る質問として、
学校の勉強だけで、東大入試に対応できますか?
というもの。
それに対する学校の答えは、
英数国は大丈夫。そのほかの科目、特に理系の理科については、必要に応じて塾を利用してください
というものでした。
だいたい学校の先生といえば、塾利用を部分的でも勧めないのがワタシの中のイメージでしたが、
そんなことないのね。
そんな潔さが逆に好感持てました。
ちなみに、
先生方って、東大の入試問題は解けるの?と、当時息子に尋ねたら、
そりゃ解けるよ、解けないって言われたことは一度もない。
と言っていました。
地方の公立高校の先生って、転勤もあるわけだし、すごく良くは言われない存在ですが、、、
大変失礼しました。
さらにいろいろ終わって今から考えますと、お世話になった先生方のお子様の多くが東大や国医に進学されていまして…
大変大変失礼しました。
他大学から東大志望に変える人も
高校2年というと、
志望分野は決まっていても志望大学までは決まっていない人、
あるいは、京大を考えている人、
あるいは、東工大を考えている理系スペシャリストの人、
などなど、混沌としていた人たちが、これらの集会を経て、東大志望に変えていったのもこの中盤の時期です。
息子が志望するなら、俺もやる、と、東大志望に変えた人もいます。
(今は、一緒に東大生です)
先生方、上手く 誘導する 指導するものだなぁ。
一緒に東大を目指すとわかると、子ども同士も連帯感も生まれ、クラスを超えて問題について検討しあったり、将来のことを話せるようになったりと、
プラスの多い集会でした。
よかったね!
我が子を毎日通わせる学校ですので、学校や先生を信頼できるということはとても重要なこと。
あまり期待していなかった分 想定外のことで この学校いいかも!と実感することができ、ワタシにとってもありがたいことでした。
娘の成長の記録は、時計通りに綴っています。どうぞ いちひめ もご覧ください。
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