息子の東大受験を、高校生活を下支えしてくれた教科、それが数学です。
中学~高校で、数学が好きな教科として、ずっとあり続けてくれたおかげで、今があるといっても過言ではありません。
東大受験生といえば、大学への数学、学コン、新数演( 新数学スタンダード演習 )、1対1対応、、、など
いわゆる東京出版さん系列の雑誌を隅から隅までやるイメージがありました。
特に、大学への数学は、数学オリンピック関連の記事も多く、息子は好きだろうと思ったんですが…
息子はこれらのどれもやっていません。
月刊誌 大学への数学は、何度か買って、読んでみてね的に渡してみたことがあります。
でも、ちらっと見ただけで、結局問題にじっくり取り組んだ姿は見たことがありません。
ということで、学コンも応募したことなし。
見た?と聞いたら、
先輩の名前や同級生の名前が載っていたことがあるから、あの人やってるんだなって思った。
という返事が。
あれ?それだけですか?
学コンもすすめたけれど
ワタシが、大学への数学を買ったのは、主に入試問題が載る春ごろの月でした。
入試問題とか気になるでしょ?
と思うんですが、別に興味なし
興味なし?
たまたま買った大学への数学の学コンに先輩の名前が載っていて、
学コン、一回出してみれば?って言ったら、何やら解いていましたが、
これ、毎月出すの~?というリアクション。
結局出さずじまいでした。
興味がないわけではなかったようですが、高2時代は時間もなくて、全然読んでなかったなぁ。
その流れで、 新数演も結局買うことなく。
書店に足を運んで自分で参考書を探してくるでもなく、ネットで情報を仕入れてくるでもなく。
要するに、東大受験のための独自の特別な数学の演習はしていません。
中学への算数や、高校への数学にはかなりお世話になったんですけどね。。。
高校3年間でやったこと(数学)
↑ 高校3年間でやったこと、としましたが、
実際は、高2までに買って高2のうちに一通りやり終えたものです。
- 教科書
- 青チャートシリーズ
- アドバンスプラスシリーズ
- システム数学実践編
- 数学オリンピック過去問題集
- 東大数学で1点でも多くとる方法 理系編
上の4つは、学校で買わされて、学校でやったもの。
最上位の高校の生徒さんは、チャート式を7周やる、と聞いたことがあります。
そういう勉強法もあると思うのですが、息子はそうではなく、さらっとひと通り目を通して、どんな問題があるかをチェックしていたようでした。
それに対し、アドバンスプラスやシステム数学は学校の宿題として出ていたので、まじめに やらされて やっていました。
下の二つは家庭のみでやったもの。
数オリ過去問は、受験勉強ではないのですが、高1の時に予選突破できなかったので、高2では丁寧にやっていました。
これに加えて
- 駿台数学
教科書と問題集はこれだけなのですが、実は数学関連の本は何冊か読んでいまして、
- 『数学ガール』シリーズ
- オイラーの賜物
- πとeの話
などなど。
これらの中で、読み物のようにして繰り返し”読んでいた”のが、
- 東大数学で1点でも多くとる方法 理系編
- 数学ガールシリーズ
でした。
特に数学ガールシリーズは、中学~高校時代に、続編も含めてとてもお世話になった本です。
数学ガールとの出会い
『数学ガール』シリーズは、結城浩氏著の数学を題材とした、高校生・中学生が主人公として登場する本です。
高校生である、主人公の「僕」と「ミルカさん」を中心に、数学の話が繰り広げられます。
内容としては、高校数学~大学数学で、中学数学も少し。
もともとは、中学1年生のクリスマスプレゼントに、夫が選んだのがきっかけです。
当時、息子にとってわからないことだらけだったと思うのですが、いたく気に入ったらしく、いつもこの本を持ち歩いていて、
例えば、学校にも、お出かけについてきたときも、家族旅行にも、必ずこの本を持っていて、暇さえあればこれを開いていました。
彼はたぶん、この1冊の本を1年以上かかって読みこんだと思います。
いつもいつも、この本を持ち歩いていましたから。
この経験を、中学3年生の時の読書感想文として書いていたことがありまして、読ませてもらったのですが、
その中で、彼は、
わからないことにぶつかる、考える、わからない、
しばらく時間をおく、考える
式の意味がわからず、次の行へ進むのに何日もかかったこともあった
また別のページでわからないことにぶつかる、わからないまま他の章を読む
何か月か経って、元のわからなかったページに戻る、考える、調べる、理解する
これを何度も繰り返すなかで、完全に理解する喜びを味わった
と書いていました。
この本を開いた一番最初の感想は、
とにかくどこを開いても”シグマ”がある本
だったそうです。
確かに、
Σが表紙にもどどーんと。

当時、Σって何?から始まり、
昼休みに友達から尋ねられた 二項定理やΣについて、うまく説明できた!とか、
階乗を理解した後、下降階乗冪のことをよくワタシに説明してくれていました。
この、下降階乗冪を使って、クラスの中に同じ誕生日の人が一組いる確率を求め、本当に同じ誕生日の人がいたのを見つけたとか、
調和級数やカタラン数のところはわからなくて、何度も何度も戻って、考えて、最後に理解できた、
とか、
分割数は最後までわからなかった
など、とにかくこの本については、当時たくさん話してくれました。
そして、
続本である 「フェルマーの最終定理」 や「ゲーテルの不完全性定理」などを丁寧に読み込んでいました。
ワタシが息子の話をちゃんと理解していたの?というツッコミはなしでお願いします。
高校生になると周りの友達も読み始めて、楽しく話したと言っていましたし、
大学で初めて数学ガールを読んだ友達も楽しく読んだという感想をきいて、その話題で盛り上がったそう。
この本は息子にとって、同じ年代のお友達にとって、中学生~大学生がいつ読んでもためになるし、楽しい本、という位置づけなのだそうです。
先日帰省した時も、懐かしい~と言って開いていましたが、
問題を見て、答えを出してからでないと次に進まないところは以前のまま。
のちのちの、数学の問題に取り組む姿勢は、この本で鍛えられたといっても過言ではありません。
全ての数学好きの中学生~大学生におすすめと言っていました。
ここまで好きな本と出会えたのは、息子にとって本当にラッキーなことでした。
この本のおかげで、中学~高校の数学の勉強がスムーズにいったのはもとより、
数学オリンピックへの挑戦につながったのは言うまでもありません。
中学生時代に数学ガールと出会ったメリットについては こちら もどうぞ。
娘の成長の記録は、時計通りに綴っています。どうぞ いちひめ もご覧ください。
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