数学甲子園は、毎年夏~秋にかけて行われます。
学校のチーム単位の団体戦です。
息子は数学部に所属していまして、
2年生がAチーム、1年生がBチームとしてチームを組み、7月に行われた予選に挑戦しました。
参加は1年生の時に続いて2度目。
息子たちの学年のチームは、前年の1年生の時は予選落ちでした。
団体戦と言っても、予選は一人一人が予選問題を解き、その得点の平均点で争われるので、ある程度粒のそろった個人の資質を問われます。
今回はどうなりますやら。
数学甲子園とは
まず、数学甲子園について、簡単にご説明します。
数学甲子園(全国数学選手権大会)は、全国の中学・高校・高専生が団体戦で数学の力を競う大会です。「実用数学技能検定」の20周年記念事業の一環として2008年から始まりました。生涯学習の観点から数学を通じて考える力や発想力を高め、教育・ものづくりなどの発展に寄与する目的があります。数学の問題を解く力だけではなく、「問題解決力」「チームワーク力」「創作力」「プレゼンテーション力」など幅広い力が問われます。
要するに、数学検定・算数検定を主催している団体が行っている中学生・高校生向け数学の大会です。
団体戦であったり、問題作成→プレゼンテーションが本選に盛り込まれるなど、数学オリンピックとは全く色合いの違う日本国内だけの大会です。
実施要項としては
1チームは 3~5人
〔予選〕
数学検定2級・準2級程度の日本語表記問題を20問を個人別に解答。
チームの平均点の高い方から、地域も考慮して36チームを選出、本選へ進む
〔本選〕
- 数学検定 準1~準2級程度の日本語表記問題を12問・英語表記問題を6問の計18問を、チーム全員で解答。
- テーマに沿って事前に作成した問題の得点上位チームによるプレゼンテーション
合計得点の高いチームから各賞を決める
参加することに意義をもつ、よね?
部活と言っても、息子の所属する数学部はゆるい活動内容で、数学好きの生徒が何となく集まったお気楽集団です。
一応数学甲子園と数オリにはチャレンジしていたものの、上位を目指している様子もなく…
ですから、
チーム編成をする際、本来ならば 強いチーム= A、次点のチーム= B かつ
予選では、高得点を狙える生徒だけでチームを組む
とすれば、より上を狙えることは重々承知の上で、
部内で話し合った結果、学年別&出たい人でチームを構成することにしたそうです。
普段の活動内容的に、和 と ノリ を第一にした、と言っていました。
なるほどね。
数学甲子園予選
予選は夏休み開始直後にありました。
息子のチームはエントリーできるMaxの人数。
たぶん、それぞれが準備したのだと思います。
数検主催のイベント。我が家は、娘も息子も数検は全く受けたことがなかったのですが、
息子のチームが前年敗退したのと、お友達に誘われたこともあって、
高2の春休みに数検準1級を受験しました。
数検のレベルは
- 数検準2級:高校1年生
- 数検2級:高校2年生
- 数検準1級:高校3年生
- 数検1級:さらにもっと上をめざしたい人
となっていて、とりあえず、数検準1級を受験。
高3レベルとなっていたけれど、難しくなかったと言っていました。
チーム内のメンバーが数検の何級をとってこの予選に臨んだのかはわからないのですが、当時準1級をもっていたのはたぶん息子ともう一人の計2人くらいだったと思います。
さて、数学甲子園の予選は、
参加選手が個々に、問題20問を60分以内に解答します(※選手間の相談および参考書の使用は不可)。
その結果が戻ってくるのが、夏休み後半でした。
なんと思いがけないことに、予選突破して、本選に進めるという結果でした。
え、すごいじゃん!おめでとう。
よほどニュースがなかったのか 地元紙の取材まで受けちゃって…
(息子たちの先輩の時は、数オリ世界大会のメダリストにならないと取材してくれなかったのに)
後日その新聞を(わざわざ買ってきて)見たら、
見出しが「目指せ5位以内」(それはちょっと、あおり過ぎ…)
写真は、 数式が書いてある黒板に向かって5人が議論している様子でして、
息子は小さい時から集中度が上がると 口元が緩んで舌が出てくる子 だったんですが、
微妙に舌が出てるよ…
あのさ、取材受けてるんだからさ…新聞に載るんだからさ…
記事の中の顧問の先生の談話がまたなかなか微笑ましくて、、、
「生徒たちは春から準備していたようです、この調子で頑張って欲しい」
って、先生ほとんど部活に関わってないの、バレバレですよ。
本選は9月。出場校として名を連ねている学校は、有名な高校ばかりです。たしか1チームだけ、開成の中学生チームも!
楽しんできて!
数学甲子園本選
本選会場は、東京・ 御茶ノ水ソラシティ。御茶ノ水駅を降りてすぐですね。
数学甲子園本選は、毎年9月第2日曜ごろに行われているのですが、
実は、息子の高校は毎年その前日の土曜日が体育祭でして…(あらら)…
行事の盛り上がりがすごい高校なので、この体育祭の直前の木曜日・金曜日は授業なしの大盛り上がりで準備します。
朝6時集合、夜は7時まで。最終日の体育祭当日は片付けもあるので、どんなに早くても帰宅は夜の9時…
(へとへと・声がらがら)
同じく体育祭翌日に全国大会が東京で行われる別の部活がありまして、彼らは前泊だったため、体育祭終了後盛大に見送られて早めに帰らせてもらったのに、僕たちは…どうして…って言ってたっけ。
本選出場メンバーの中には、体育祭実行委員をしていた人もいて、本当に超へろへろの中の参戦でした。
(お疲れ様)
本選当日。
前半は問題解答ですが、持込可・相談可です。
まぁ、相談するというより、手分けをしてそれぞれの得意分野をやらないと時間が足りない、と言っていましたが。
問題作成の方は、今は事前の別日にやることで、より多くの高校がプレゼンできる形になったのですが、
当時は、本選当日に問題作成をするルールだったので、お疲れ度Maxの中での作成だったと思います。
(本当にお疲れ様)
「ゲーム」というお題で、息子たちのチームは、人狼に関する確率を求める問題を作ったと言っていました。
当日の様子は、Web の TV で観ることができ、ワタシもパソコンの前で応援させてもらうことができました。
便利!
作成した問題のプレゼン後に質疑応答があるのですが、おもしろそう!と思うのが精いっぱいで、正直質問も答えも何を言っているのかわかりません(不勉強)。
時々映る息子たちのチームを見て、出てる出てる!に、なっちゃいますよねー。
この年は、滝高校・栄光学園・開成高校が上位入賞しました。
問題作成・プレゼン・質疑応答って、なかなか面白い発想ですね。
高校生には難しいジャンルかもしれませんが、数学を楽しむ・数学を操るという意味で、より深くかかわれるのだろうなと思います。
学業の延長というより、部活っぽいところがいいな。
数学甲子園の結果は、予選から本選を通して、本選の入賞校の発表しかされず、得点も非公開です。
問題解答の方ではなかなか差がつかないと思うので、問題作成の独創性やプレゼン力で判断される部分が大きいんじゃないでしょうかね。
数オリと違って、団体で数学を楽しむ・全国の名だたる高校の生徒さん達と同じ会場で一日を過ごしたのもまた、良い経験をさせていただいたと感じています。
息子たちは、記念品の数学甲子園クリアファイルをお土産にもらって、夜帰ってきました。
面白い経験だったと言っていました。
本当にお疲れ様。
最後に、
お気楽とかノリでとか、ここまで全面にゆるい感を出す記述をしてしまったので、彼らの名誉のために…
息子以外の4人も、その後、東大京大などに進学しました。
約500チームのなかから選ばれた36チームに入れたんだから、十分すごいじゃん!
数オリもがんばれ!
娘の成長の記録は、時計どおりに綴っています。どうぞ いちひめ もご覧ください。
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