今回は、センター試験が終わって、国立に出願するまでの時期のことを書きますね。
一月中は高校も授業がありました。体育以外は自習みたいな時間割でしたが、仲のいいお友達と机を並べて勉強するのもあと半月。
自己採点を当日中に終わって、結果は可もなく不可もなくの819点(東大換算825点)。
とにかく、東大換算で100点を超えて、前期は東大に出願決定!
河合も駿台も、B判定。
そりゃあ、A判の方がいいに決まっているけれど、圧縮で最高点と10点以内ですから、合格点としよう。
よかったー
前を向こう。
大事な決断
さて、問題は後期をどこに出願するかです。
我が家の方針として、現役時に東大不合格だった場合は、
仮面浪人する
でした。
一番の理由は、翌年かかるであろうプレッシャーを少しでも減らすため。
浪人するとしても一浪までと決めていたので、もし翌年なんらかの事情で受験ができなくなったとか、もう一度東大に受けるとしても、後期に受けそうなところなら、現役のうちに合格をいただいておこう、という発想です。
なかなか難しい選択でした。
何といっても、有力な大学は軒並み後期がないんです。
東大も数年前まであったのですが、後期をやめて推薦にシフトしちゃった。
京大は、そもそも理工系の後期はやらない。
旧帝の理系で後期、もあまりない。
じゃあ、東工大は?
第7類しかない
第7類というのは生物系です。しかも倍率は超高くて。
センター試験が終わると、高校を通じて駿台と河合塾に結果を知らせるんですけどね。
このシステムはすごいです。
ほぼ、的に、その年の主要な受験生のほぼ、からデータを集めてるんです。
だから、大体の志望大学内順位もわかるし、センター試験だけでの判定も出ます。特に東大はその上がないので、そのまま使える数字です。
それまでの模試のように、母集団も母数もどこまで信用していいのかわからないデータとは全く違います。
こちらが、2018年度入試の受験者数など。
センター試験受験者数(大学入試センター発表) | 582,671人 | |
駿台+ベネッセ データネット英語筆記 | 460,129人 | 3,508人 |
河合塾センターリサーチ 英語筆記 | 439,770人 | 3,237人 |
東大理一出願者数(東京大学発表) | 2,992人 受験者は2,750人 |
(それまでのマーク模試の母数については、こちら )
よく聞く話ですが、
名だたる超有名高校は、学校ぐるみで模試を受けたりしないそうです。
ましてや、高1高2で受けたりもしません。
最近でいうと、東進の全国統一高校生テストは、灘や開成の子とか結構受けてますね。あれも個人的に受けているだけ。
これはね、東進がこういう高校の子を授業料無料の特待生として集めているからですね。
東進が毎年東大合格者を集めた集合写真を出してますよね。
彼らの多くは特待生で、しかも東大合格後のパーティーに全額交通費支給で集められた、選ばれた勝ち組さんたちらしい。
鉄緑会がそういうことを一切しないのに対して、インパクトはめっちゃありますけどね。
灘や開成の子が行く塾といえば鉄緑会なんですが、国語は弱めです。
そこを東進が、林先生で集めてるっていう構図じゃないかな。
ということで、高1高2のいろんな模試で仮に東大A判定が出たとしても、そもそも、そういう子たちは受けていないからあまりあてにならないんです。
え?模試の資料冊子に、そういう高校も載っているよ。
って思った方。よくご覧になってますね。
あれは一つ下の学年の子だったりするんです。
ただし、高3になると模試によってはある程度参考になります。高卒生ががっつり入っていること・高3生も模試を受け始めるからです。
「だそうです」とか「らしい」が多くてごめんなさい。信用できる筋の情報ではありますが、あくまでもよそ様のお子様のことなので…
センターリサーチとデータネットが語る数字
ということで、この本番のセンター試験の結果分布は、上の子の時も下の子の時も、おおーーーーーっですよ。
この年って、センター試験始まって以来の満点が出たと話題になりましたが、なんと、二人いたんですね!
【駿台 データネット】
【河合塾 センターリサーチ】
なお、実際の2018年東大理一足切り点は715点でした(河合塾センターリサーチの方が近いですね)
一般的なデータ集はこちらがおすすめ → UTaisaku-web
これらからおわかりのように、センター試験だけの順位だと、
駿台データネット | 755位/3,508人中 |
河合塾センターリサーチ | 660位/3,237人中 |
という結果でした。
前期試験の結果はこちら
A判定は、本当に雲の上のちょっとだけ。
その下、ボーダーラインより上がB判定。
合格ラインボーダー前後に、ぐわーーーーんと、C判定。
このグラフだけ見ると絶望的なD判定。
あ、ただね、ここでD判でも、ひっくり返した人、何人も知ってますよ。
あくまで、センターだけだから。本番はこれからだから。
だから、ここでがっかりしないでね。
最後は、自分と家族で決めるべし。
弱気になったら負けだからね。
この時、もう一つ参考にしたことがありまして、それは、河合塾が過去の東大合格者不合格者から実際に集めたデータに基づく説明です。
ざっくり書きますと、
〈東大入試全体の傾向〉
センター
- 文科類は、センター9割以上でほぼ合格、8割以下はほぼ不合格、数学・理科の取りこぼしに注意
- 理科類(特に理一・理三)は、センター9割でも安心できない。センターより二次試験での出来の方が合否に関わる
二次試験
- 文科類は、英語・社会2科目で確実に得点すること。数学で高得点が取れると合格へ直結する傾向
- 理科類は、各教科まんべんなく得点できた方が合格につながりやすい。特に、英語・理科は悪くても5割を切らないこと。理科の2科目目の完成度を上げること。国語は差がつきにくく、数学の差が合否に影響しやすい。
(河合塾調べによる開示得点データを参考に、高校の先生より説明)
息子は、センターでまさに、”安心できない範囲”に入っていたわけですが、
もともと二次力が比較的高かった(模試では、マークの方が判定が低く、記述の方が判定が良かった)ことと、
数学が得意科目だったことで、二次でおそらく六割は取れると予想し、
センター終了後から二次試験までの時間を、過去問中心で、特に
それまで取り組んでいなかった英作文の強化と、
理科の得点力を上げることに費やす
という方針を本人と話し合って決めました。
逆に、得点の伸びがあまり期待できない国語は、実戦もオープンもそんなに良くなかったのですが、全くやりませんでした。
最後はやりたい教科を全力でやって得点を伸ばしたい、という本人の気持ちが強かったので。
(開示得点によると、結果的には、二次で国語0点でも合格できる点でした)
実際の息子の二次試験の得点率は
英語60%、理科67%(物理80%、化学55%)、数学65%、国語65%で、総合64%でした
それにしても、駿台も河合も、このデータを集めるために、普段から各高校と仲良くしてるのかな、と思えるレベルです。これに合否を加えてさらに蓄積して…実はこれで、日本の子どもの学力まるわかり?
いやー、子どもたちの通っていた高校も、学校受験で、1年生から駿台模試・3年生になったら河合塾のセンター向けマーク模試(全統マーク)と記述模試(全統記述)を3回ずつくらい受けさせられたので。
センター直前の12月には、それまで一度も受けなかった、駿台マークも。
これってね、直前すぎて高校経由で返却するヒマがないから、という理由で、本人の住所に結果が送られてくるんです。
このタイミングで住所集めかー。
実際、前期試験終了後~合格発表前の時期に、駿台と河合塾から「入学案内」が送られてきました。
「あなたのこれまでの模試の成績により、***クラス・+++クラスに無試験で入れます。入学の際はこの紙を持って…」という紙も入っていました。
ま、それはいいとして
そういう win-win な関係のおかげで、センター試験の志望大学内順位とか、判定とかがもらえるのだから、こちらもありがたいです。
後期の出願に迷う
それで、後期どこにするかですよね。
センター試験を受ける前にもそういう話はしていて、
850点を超えたら、東工大7類(とりあえず入って、進学科を決める時に好きなところに行く)
780点以下なら筑波工学部系、
それもきつかったら、神戸工学部系。
(筑波・神戸の人ごめんなさい、どちらもとてもいい大学です)
*東工大第7類は、現在、生命理工学院、と名称が変わっています
その間、だと、困るよね。。。
その幅に入る確率が一番高かったけれど、本当にそうなったので.
ばっちり利用させていただきました。センターリサーチ&データネット。
特に河合塾の方は、マーク模試と記述模試を両方受けているので、センター試験本番の点と、記述模試のドッキング判定というのができるんです。
東工大後期は筆記試験がないので、事実上センターの点だけで決まります(東工大に限らずそういう大学は多いです)。
定員35人。
ちょっと、センターの点数的にきつい。
得点の分布図って、普通上位と下位が少なくて、真ん中が膨らんでるじゃないですか。
でも、東工大第7類後期は、上位が圧倒的に多くて、4点刻みの表の上からの人数が、上位は多くて下位に向かってだんだん減っていくんです。
これは、当時本人がもらってきたデータネットの得点分布。いくらその多くが東大前期受験を予定していて、実際の受験者数は減るとしても…
結局、A判の出ていた医学部に出願することに。
来年もだめだったら、医学部に行く、って最後は本人が決めたので。
理一志望者が医学部を併願するパターンは、実は首都圏の高校生だとあるパターンらしいです。慶應医と理一、みたいなね。
でも、理一と、国立大学の医学部は知らないなぁ。。
しかも、彼は中学生くらいから生き物が苦手になりはじめ、医学部の選択肢を最初から外していたような子だったので。その彼が、後期に医学部を選ぶって…
ここで進む道によって、人生の方向が違ってくるよ。
どんな決断をしてもいいけれど、あなたが納得した道を歩むことが大切だよ。
人生の岐路に立った時、学力を理由にあきらめなくてもいいように、をモットーに育ててきたので、すんなり東大に合格してほしいなぁ。
そう。要するに、ワタシが揺れてました。
あのシミュレーションは、正直辛かったです。
そこまで辛いなら、私立で仮面すればいいじゃん、というお声もあると思います。それももちろんありだと思います。
ウチがそうしなかっただけで。
決めたら前に進むだけ
東大の前期試験が終わってから、高校へ行って小論文の添削をしてもらっていたのですが、会う先生あう先生、目があったらいじられてたって言ってました。
本当に医学部受けるの?
はい。(苦笑)
そういうこともあったようですが、
ワタシは、本人の、東大へ行って工学系の勉強をしたい気持ちをよく知っていたので、
東大に合格したときは、とてもうれしかったです。
こんなことが我が家で起こってたって、誰にも言ってないし誰も知らないでしょうが、、、
明らかに、岐路だったなぁ。
今日もまた、長くなってしまいました。
さて、本人ですが、こんなわけでセンター試験の点がアドバンテージにならなかったので、かえって、前期試験に向けてもう一度、仕切り直しができたようでした。
重い荷物を下ろしたかのような清々しい表情で、前期試験の勉強を始めたので。
センター試験って、難しくない分、取りこぼせない分、きつかったよね。
得意な数学はどちらも満点じゃないし、むしろ淡々と付き合ってきた英語や化学は満点だったり。
本人の、それぞれの科目に対する気持ちがそのまま点数に出たような結果でした。
とにかくなんとか、嫌いな地理と、点数の読めない国語を大けがせずに乗り切って、気は楽になったようでした。
「あー、もう地理の勉強しなくていい!」
って言ってましたから。
ここからまたがんばろう。好きな科目をとことんやって、あと1か月ちょっと、ここからさらに伸ばそう!
今回も、お読みいただきありがとうございました。
娘の成長の記録は時計どおりに綴っています。どうぞ、いちひめ もご覧ください。
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