おーっと、他人様はもちろん、夫、そして我が子に対しても、謙虚をモットーにしているはすちゃんが、
とうとう「してあげる」
という超上から目線なタイトルをつけてしまいました。
いや、そうでも表現しないとこっちにダメージくらいますからね…
黙って聴いていたつもりが
娘はなんでも話してくれるタイプ。
外で起こった「よかったこと」「うれしかったこと」はもちろん、
本人的に残念だったこともそのまま話してくれます。
その”残念”がホットすぎてまだ消化できてなくて、
あ、この人いま、めっちゃ怒ってるな、めっちゃイライラしているな、の状態のときは
正直勢いで話をされても
- 要領を得ない
- 下手につっこめない
という理由で、こちらは黙って聴いているしかない状況に陥ります。
しゃべりたいタイプの人って、たいていの場合、イラっとしていることを、ただ聴いてもらえたらいい(解決策など求めていない)・できれば同意してもらいたい・一緒に怒ってもらいたい
が心の中にありますよね。
(娘も、ワタシが同意して、一緒に怒ってくれると思ってしゃべっていますし)
そこで、
- ~~が大変だった
- ▼▼さんの意見はおかしい
- とんでもないことに巻き込まれた
- ……
が始まったら、収まるまで聴くようにしていたんですけど、
でも、え?そこまで怒らなくても、とか、事実は確かにイライラ案件だけど、ちょっと冷静になろうよ、とか、いや、それはあなたにも問題があるのでは?っていうこともありませんか?
でも、親切のつもりで「いやここはこうした方がいいよ」などと言おうものなら火に油になることもあり…
ここを突っ込み始めると、ともすれば、議論が迷走しますし、矛先がこっちに向いてきますし、いや~な空気で終わらざるを得なくなってしまいます
あ~あ
じゃ、どうすればいいの?
で、考えたのが、相手の言葉をポジティブ変換して返す作戦です。
とにかく冷静に話させて、事実を正しくつかむ
本人がイライラしているときって、ほんと主語は抜けるし、なんなら動詞も不確実だし、さらには形容詞や形容動詞がやたら過激です。
わかりにくい!
でもここでその土俵にのってはいけなくて、
まず時計を見ます。
何分間これに費やすかはある程度決めておかないといけません
「ねぇ、もうちょっと正確に教えて。」
すると、相手もきちんと伝えるようちょっと冷静になって教えてくれます。
いつどこでだれがなにを?
なるべく冷静に話をさせると、主観はたくさん入っているとしても、どの辺が事実でどの辺を盛っているのかもわかってきます。
さらに確認しておきたいことが、
あなたはそれに対してどういう言動をとったか?
ということです。
ヒトって自分がやられたことは声高に言うけれど、それに対して自分はどうしたのかは言ってくれないことがありますよね
よ~くきいてみると、
- その場では黙っていた
- ☆※▽!#と言い返した
- 言われたのは自分以外の第三者だった
- 結論が出て、一応終わりにした
- ……
など、ただきいてあげて同意しておけばいいことと、きちんと対処しなければいけないことの判断が必要になります。
ここが一番大事なんですけどね。。。
なんだか話がいつまでも続く、下手な解決案を出して逆切れされるときって、そのときに娘がどんな行動をしたかを訊き忘れてたんです。
だから、それに対してあなたはどの立ち位置にいて、何を言ったか、行動したかを必ず訊くようにしました。
ポジティブ変換発動
しっかり話してもらうことができると、こちらも真剣に聴くことができますし、
本人も少しずつ冷静になってきます。
落ち着いてくるものの、話はループ。
話がループし始めたら、こちらの出番です。
まずは、同意する。
それは大変だったね、それは腹立つね、それはびっくりだったね…
内容にもよりますが、ここまでに30分費やしたら、たいていの場合本人も落ち着いてきます。
次がポジティブ変換。
出来事に対する本人の対応について、
それなのに、○○できてあなたは素晴らしかったね、▽▽にならなくてよかったね。
と、本人を褒めます。もちろん、なんでもかんでもではなく、ワタシが本当にそう思った点のみを。
そして、もし、対応的にもっとこうすればよかったね、という点があれば、短く付け加えます。
そして、~~~~~にも関わらず、よく◎◎したね、偉かったねの無限ループをこちらから発動します。
相手がそうだね、もういいよ、わかった…などと同意してくれて、偉かったねのループから抜けてくれたら終了です。
あ゛~~~~~、今夜は夕食30分遅れですよ~~
(他の家族の皆さま、ごめんねー)
大人になってから
子どもが育つ過程の人間関係の中で、距離感を間違えたために、好きとか嫌いとか大嫌いといったトラブルが起こることは避けられません。
娘が成人してからのある日、こんなことを教えてくれました。
娘の親しくしている友人の人間関係がこじれて、何か月も立ち直れていないと打ち明けられたのだそうです。娘はお友だちの話を最後まで聴き、なぐさめで、最後にお友だちにこう言ったそうです。
「本当に悔しいと思うけれど、それはむしろ早くわかってよかった。この大切な20代、このままずるずると甘い言葉でだまされるよりいい。」
と。
そして、大好きだった彼のことが、今度は嫌い嫌いでイライラが止まらない彼女に向かって
「好きと嫌いは実はイコール。だから嫌いだと思っている間は気持ちが離れない。好きの反対は無関心。だから、まずは無関心になろう、そして自分磨きをするなどして、彼への気持ちを完全に手放そう。」
と言ったら、わかってくれたそうです。
へぇ~、恋愛偏差値低いあなたが、そんな大人っぽいこと言えちゃうのね。
いや、これは、言われたことや起こったことといった「受け身な過去のこと」より、それに対して自分がどう考えるかどう行動するかを前向きに考えようよ、とワタシがしつこく言ってきた結果か??
娘の中で、いい感じにポジティブ変換思考が身についてくれたかも!と思えた瞬間でした。
他人のせいにしない、自分のせいにもしない
人間関係や社会的なトラブル…いえ、トラブルまでいかなくても、がっかり案件が起こったとき、
一番気をつけたのは、相手のせいにしない、ということです。
それをしちゃうと、次にまた似たようなことが起こったときに、また対処できないからです。
感情的に納得できなくても、親が率先してトラブルの相手を悪く言うことは控え、自分の取るべき対応が何かを一緒に考えました。
さらには、
自分のせいにもしない
ことを徹底します。
もちろん原因となることが自分にあったとしたら、直していかなければいけませんが、
反省して直せばいいだけであり、本人が感情的に「自分のせい」と追い詰めないような言葉がけも必要です。
誰のせいでもないよ、次から気をつけよ。
息子は違いました
と、ここまで自画自賛な親子の会話を披露してきましたが、
息子は全然違うタイプでして…
まず、自分のことを話さない。
よほどのことがないと親には言わない。
な性格でしたので、
黙って親の言うことをきく小学校時代を経て、
中学になると、冷静に「こういうときはどう対処すればいいと思う?」みたいな
自分の中で結論は出ているけれど、一応親の意見もきいておこうか的な質問が多かったので、
親子関係というより、人対人なおしゃべりが多かったですかね…
小学校当時は、声変りをする頃までの天真爛漫な息子が一生続くのかと思ってましたが、、、幻想でした。
ということで、親が「ポジティブ変換してあげる」を発動する前に、自分で変換していたか、
いや、あまり深く考えてなかった感じだな…
それでも、大きくなってくると、ワタシの(親としてではなく)人としての考え方で共感できることが、時々あるようで、
ポジティブ変換はそのうちの一つです。
ポジティブ変換のくせがついて…
こんな風に、ポジティブ変換を積極的に”してあげていた”(つもり)ところ、
なんと、ワタクシ自身も少しずつそういう考え方ができるようになっていきました。
もともと、普通にネガティブな自分自身でしたので、自分に起こった出来事に対しては、自然にネガティブ思考をしていたのですが、
ほんとに少しずつ少しずつ、ポジティブ変換思考に変わっていきました。
人って、一度身につけたことを直すのに、身につけるのにかかった時間の2倍の時間がかかるそうですね。。。
それが本当なら、死ぬまで直せないことになるところでしたが、案外、直そう直そうと思って直すより早いみたいです。
せっかくいただいたこの人生ですからね、これからもポジティブ変換思考でいこう!
これからの時代はしがらみを切っていく時代
当時もうっすらそう思って生きていたのですが、
最近ますます、時代が自分軸を求めるようになってきましたね。
もう、周囲の人が言うから、とか、常識的にそうだから、とか、いえ、もっと突き詰めると親がこういうから…
が通用しなくなってきています。
どちら様の意見をきくのもきかないのもいいんですけど、最後は自分で決めて進む、
ということを徹底していった方がいいです。
そのためには、しがらみだったりこれまでの常識だったりに縛られることなく、ご自分やご家族の道を選んでいってくださいね。
正直、しがらみも周囲の意見も、切るのが難しいことってありますよね。
それは、切ると一時的であっても不安定になるからです。
なんとなくこのまま行くのは無難だけど、こっちじゃないよな、と感じたら、
多少の不安定を想定しつつ、また、退路も確保しつつ、しがらみを切っていかれるのが良いです。
不安定を想定したら、その準備だけして、不安は持っていかないと決めて先に進んでください。
子育てとはその最たるもので、いろんな他人様の成功例や、そのためのグッズや、コンテンツなどさまざまな情報が入ってきますが、
大切なのは、一貫して愛情を注ぐことと、この道で絶対大丈夫だよと言って、お父様お母さまがそばでサポートをしてあげることです。
正直、仮にお子さまの人間関係で学校やお友だちと上手くいかなくなることがあったとしても、ご両親がそばにいてあげたら、お子さまはそれで大丈夫ですから。
どうか、長い目で見てあげてください。子育て期間はせいぜい18年間ほどですが、その後の人生に大きく影響しますから。
今回もお読みくださりありがとうございました。
息子の成長の様子は時計の逆回転で綴っています。どうぞ にたろう もご覧ください。
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