我が子の小学生時代にはなかったのですが、今後やっておくといいことのひとつに
プログラミングの基礎を築いておく
というのがあります。
現時点でも娘のお友だち(大学院修士卒の人たち)、息子のお友だち(大学生)、、、
理系の大学生でプログラミングをやっていないお友だちはほぼほぼいない状況で、
しかも就職といえば、ほぼIT系。
プログラミングって、一部の人ができればいいんでしょ
という時代は、すでに終わっているみたいです。
学校でもプログラミング教育が始まった
2020年より小学校のプログラミング教育が正式に始まりました。
そして、2025年には大学入試共通テストでも「情報」の科目が新設される予定です。
プログラミングは、共通テスト対策だけでなく、これからの時代は必ず必要になってくるものですので、小学生のうちからある程度慣れておくことが必要です。
と、あちこちのお堅いサイトや子ども向けプログラミングサイトにかいてありますが…
そんな建前論は別としてですね、
国が、学校が、後押ししてくれる教科が新しく生まれることなんて、そうないですよ。
しかも、
プログラミングは楽しいです。
そして、
できることがとても多いです。
つまり、学校の授業でできることは限られています。
問題は、高校受験や大学受験に直結していないので、中学や高校になるとそんなに時間をかけることができない点。
ということで、小学生時代にプログラミングをかじっておくことは後で、結構大きなアドバンテージになると、はすちゃんは踏んでいます。
問題は…どこまでを学校まかせにして、どこからは家庭でフォローするかです。
ということで、小学生のうちにここまでできておいたらその後が結構楽、というラインを考えますと…
- 簡単なプログラミングができる
- プログラミングを通じて簡単なものづくりができる
これを押さえておけばOK。
簡単なプログラミングができる
プログラミングをご存じの方ならお分かりだと思うのですが、
プログラミングは別に難しくないです。
難易度でいえば、英語より易しい。
ただ、コードのルールを守るのが面倒。
英語は多少違っていてもわかってもらえますが、プログラミングでは文字が1つ違っただけでも、符号の向きが違っただけでも通じない不便さがあります。
仮にやる気になったとしても、言語がたくさんありすぎて、どれをやったらよいのかわからない
白黒の画面が端的にいや
というのが、大きなネックだったのですが、
今はビジュアルプログラミング言語といいまして、小学生向けのプログラミングツールがたくさんありますので、
お家で、親子でなさるのにちょうどいいです。
プログラミングを通じて簡単なものづくりができる
簡単なプログラミングができたら、ぜひおすすめしたいのが、マインクラフトと連携させたり、自作のIoT機器作りです。
プログラミングの威力を肌で感じることができます。
はすちゃん的おすすめビジュアルプログラミングサイト
ということで、いろいろ探しまして、知り合いのPちゃんにもやってみてもらった結果、これは間違いないだろうというものを見つけました。
Hour of Code

Hour of Codeは、AWSというアマゾンが主催しているビジュアルプログラミングサイトです。
自習用チュートリアルがたくさんあって、楽しいです。
プログラミングはまるっきり初めて、やり方もわからない、でも、インターネットにつながったパソコンだけでできるなら…
1時間だけ、とりあえずプログラミングをやってみた気になりたい
という方に特におすすめです。
アメリカのサイトですが、日本語が選べますのでご安心を。
例えばこのページの左上、ダンスパーティー2019をクリックして、はじめる→はじめると進みますと、
サイトには小学2年生~とありますが、字が読めたら幼児のお子さんでもできます。

こんな動画が出てきます

これは見ないで「×」してもいいですし、3分弱なので観てもいいです。
日本語字幕がついています
動画を(観ても観なくても)×すると

こんな風に日本語の指示ができてきますので、指示通りにブロックを組み立てて完成。
ひとつのチュートリアルをこなすのに、約3分です。
簡単ですね!

のマークのないものは、サインアップや有料のものもあるのでご注意くださいね。
すべて簡単なところから始まり、どれもに親切すぎるくらいの解説がついていますので、
は?これがプログラミング?簡単すぎ
と、日本中の子どもも大人も思うこと間違いなしです。
お子さんが調子に乗っていろいろできるようになるまでは、お父さまお母さまも隣に座って、一緒に楽しんでくださいね。
全部やる必要はありません。
もうちょっと、難しいことやりたいんだけど…
ですよね、でしょうね。
Scratch
創作意欲がでてきたら、Scratch をおすすめします。
Hour of Codeに飽きて創作意欲をかきたててからの方が、Scratchでの「写経」が少ないです。

Scratchはマサチューセッツ工科大学メディアラボで開発された教育用言語で、小学校やプログラミングスクールで多く導入されているだけでなく、関連の本やサイトもたくさんありますので、家庭で非常に学びやすいのが大きな特徴です。
世界の40以上の言語に対応しています。
このScratchという言語、息子の東京大学入学直後の情報の授業でも紹介されたそうです。
「君たちは、プログラミングに関しては小学生と同じくらい初心者。小学生に負けないように頑張ってください」
だそう。
また、中学校のパソコン部でScratchをバリバリやっている、と言っていた中2生さんも知っています。
そうなんです。プログラミングに関して、小学生も大人もないんです。
やっぱり早くから始めた方がよさそうですよ
世界に目を向けてみましょう。
プログラミング言語人気ランキング TIOBE INDEX では、プロが使う世界中のプログラミング言語の中にあって常にトップ20位前後をキープしており、
子ども向けビジュアルプログラミング言語の中では人気も実力もダントツの存在です。

Scratchの トップページ 一番上の「見る」からは、世界中の作品を見ることができますし、「作る」では自由に作ることができます。
Hour of Codeのように指示されたことをやるのではなく、
自分でゲームやアニメーションを作ることができます。 もちろん、学習的なプログラミングもできます。
Scratchは自分でブロックを組み立てるので、最初のうちは、お父様お母さまからお題を出してあげましょう。
無限に左右を行ったり来たりする・指定時間内のあいだ行ったり来たりする・行ったり来たりの足跡をクローンで残す・斜め上に動くようにする・キーボードで動きをコントロールする…
これらの動きは、最初のシンプルなプログラムをちょっとずつ変えていけばいいので、やりやすいです。
これは左右に動ける猫ちゃんが落ちてくるリンゴをキャッチできたら10点、という簡単なゲームのプログラムの一部です。

また、この下の二つは、同じプログラムの辺の数とスキップ数の数字を変えただけです。たったこれだけなのに、楽しい!(正◇角形も描けます)


Hour of Codeでは、背景やキャラクター・動作をあらかじめ指定されていますが、
Scratchでは背景やキャラクター(スプライトと呼ばれています)・音などを自由に設定することができるなど自由度が高いです。
簡単なゲームをプログラミングで作れてしまうので、
ここまでくると、
他人様が作ったゲームで遊ぶのもいいけど、
自作で作ったゲームの方が味わいあるぞ
って思うようになります。
上の方で、Hour of Codeを楽しんでくれたPちゃん。
その後Scratchにはまり、
気がついたら、
いつのまにかブロック崩しを作っていた
なんていう、親的にはかなりうれしい未来が待っていました。
(と、Pちゃんママがその様子を動画で送ってきてくれました)
なんか、1行で「いつのまにか」とかる~く書いてしまいましたが、
たくさん trial and error を経験したでしょうし、
他人様のコードも探したことでしょう。
こうやって、パソコン全般の扱いに自然に慣れていけるのも大きなメリットです。
Make Codeは外部と連携できる
さらに、プログラミングと仲良くなりたい人におすすめなのが、Make Codeです、

Microsoftが開発したビジュアルプログラミング言語、Make Codeでは、
マインクラフト・マイクロビット・マインドストームなどとコラボして、
作業を楽にしたり簡単なIoT機器製作をすることができます。
※外部ソフトやハードは有料です
マインクラフトWindows10版とコラボ
マインクラフトWindows10版 お持ちですか?
マインクラフト&Make Codeで、「仕事の効率化」を測りましょう。
手動で整地・手動で積み上げとはさようなら。
保護者の方の見方も、きっと
「また、マイクラで遊んでるの⁉」から「こんどはどんなものができた?」に変わるはずです。
マイクラ大好きのお子さまにとってみれば、これがコンピュータを使う利点なんだ、ということがよくわかります。
親子でマイクラやってみたいけれど、、、中毒性あるからなぁ、子どもにどうかな、と躊躇されていらっしゃるなら、はじめからMake Codeとセットで学ぶつもりで購入されるなら罪悪感がありません。
マインクラフトには、swich版・Java版などいろんなeditionがありますが、Make CodeとコラボできるのはWindows10版ですので、ご注意ください。
micro:bitとコラボ
micro:bitは、イギリスのBBCが主体となって作った、手のひらに載るぐらいの小さなサイズの教育用マイコンボードです。
イギリスでは11歳〜12歳の子供全員に無償で配布されており、学校の授業の中で活用が進んでいます。
ラズベリーパイといい、micro:bit といい、イギリスはプログラミング教育にものすごく力を入れていますね。
お家で遊ぶのでも、小学校中学年以上なら使えると思います。
micro:bitには、スイッチ、LED、光や温度センサー、加速度センサーなどが搭載されています。
パソコンとつないでLEDを光らせる基本の操作はもちろん、ラジコンカーを作ったり、じゃんけんゲームなどの電子おもちゃなど、想像力をめいっぱい働かせて、新しいツールを作ることができます。
Bluetoothで無線通信ができますので、2台使って通信型ゲームも作ることが可能。
人気のマイコンボードには「Arduino(アルドゥイーノ)」「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」「micro:bit(マイクロビット)」「M5Stack(エムファイブスタック)」などがありますが、micro:bitは最も扱いやすい入門編です。
2020年10月13日にバージョンアップ版「micro:bit v2」が発表され、さらに使いやすくなりました。今買うなら正規版v2を選んでくださいね。
初めての方にはスターターキットがおすすめです。スターターキットは各社から出ていますが、
少なくとも「micro:bit v2」の同梱されているものを選んでくださいね。

と、ここまで書いておいてなんですが、
実はmicro:bitを実際に購入しなくても、パソコンだけで簡単なシミュレーションができるようになっています。
シミュレーションで遊んでから、ボードを買って楽しむのもありかな。感動が違いますし、大学の研究室ではシミュレーションをしたおしてから実機で実験することも多いので、「研究の仕方」も覚えられます。
シミュレーションの結果はこれ、実機での結果ではこれ、という発表は十分夏休みの自由研究のネタになります。
レゴ・マインドストームとコラボ
マインドストームについてはもう説明はいらないですね。
これも、MakeCodeとコラボして、簡単に楽しくロボットプログラミングができます。
そればかりか、マインドストームとmicro:bitのコラボもできます。
ただ、いきなりマインドストームは難しいでしょう。
レゴ®WeDo 2.0(小学生向け)←Scratchでプログラミング可能
レゴ®エデュケーション SPIKE™ プライム(小学校高学年から中高生向け)←Scratch・Pythonでプログラミング可能
かなぁ、最初は。
もちろん、マインドストームも、Scratchやpythonでもプログラミング可能です。
とはいえ、お高いですね~。どこかのロボットプログラミングの教室に通わせるくらいなら、このセットを買う方がおすすめですけど、
これらは、お子さまが「欲しい」とはっきり意思表示してからでもいいかな…
ウチは、レゴ大好きな娘が小3の頃、初期のマインドストームを”はりきって買い与えて”、おもいっきりスカりました。
息子は小学校時代少し触ったのですが、電子工作の方が好きだったみたいで、我が家的には連続でスカっています。。。
↑Scratch版が当時なかったんですよね…いきなりコードだったのも、我が家的には早すぎました。
せめて当時、WeDoレベルがあったらなぁ…Scratchを使えてたらなぁ(←懲りてない)
とにかく楽しんだ方が勝ち
プログラミングに勝ちも負けもありませんが、敢えて「楽しんだ方が勝ち」と書いているのは、
難しく考えないでほしいから。
文部科学省の学習指導要領では、プログラミング教育の導入でものごとを論理的に考える力を養うとありますが、
やっているうちに、自然と身につくので心配はいりません。
むしろ、嫌いにならなければOK。
ここでご紹介したものは、どれも、子ども向けプログラミング教室で教材として使っているものばかりです。
でも、最初から教室に通う必要はありません。
だって、プログラミングは習うものではなくて慣れるものですから。
お子さまの興味のあるものから始めてみてくださいね。
ビジュアルプログラミング言語の次はPython
最後にPythonのことをちょっとだけ。
もう一度、世界に目を向けてみましょう。
下の表は、TIOBE INDEX2021年6月の世界の人気プログラミング言語トップ10で、Pythonは世界第2位です。
1位のC言語とか、3位のJavaは、プログラミング言語的には大御所といえる歴史の古い言語でして、現代社会のコンピュータシステムの多くがこれらで書かれています。機械語に近いコードもあり、習得は難しいのですが、セキュリティ的にもしっかりしていて、いまもなお現役の言語です。
3,4、5位のJava・C++・C#もC言語系統の言語ですし、PythonもC言語をもとに生まれています。
そんな歴史的な経緯を踏まえて生まれたPythonなので、今後、新システムに置き換える、あるいは、機械学習をさせるなど多くの需要予想があり、Pythonの人気は上がる一方です。

上でご紹介した、「マイクラとコラボ」・「micro:bitとコラボ」・「マインドストームとコラボ」はPythonでもできます。
ただし、制限があるものもありますのでご注意ください。
Pythonは、プログラミング言語としては、習得しやすい言語で、学びやすいのも人気の秘密です。
かつてシステムエンジニアだったはすちゃん的にもそう思います。
ビジュアルプログラミング言語を卒業したら、ぜひPythonもやってみてくださいね。
今回もお読みいただきありがとうございました。
息子の成長の記録は、時計の逆回転で綴っています。 どうぞ にたろう もご覧ください。
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