2019年、経済産業省から
という内容の報告書が出ました。
この報告書によると、
- アメリカでは、数学科や物理学科の卒業生を、GAFAで大量に採用している
- 日本の若者の数学や科学の能力は、国際オリンピックの成績をみると世界的にもトップクラス
- 日本の国際オリンピック上位入賞者が、理数系ではなく、医学部に進学してしまう現実(収入格差)
- また、日本の理数系学生は、アメリカに比べて博士課程に進学する人数が10分の1で、かつ就職先も狭い
- しかしながら、未来型AIは、世界情勢を鑑みても、大学課程で学ぶ水準の数学は必須
ということで、経済産業省は、これから、日本人が数学を学び、それを産業発展に使えるレベルまでの基盤を作るために、投資をしていきたい
日本全体の数学投資の促進に向けた「羅針盤」をつくりたい
という内容です。
とてもわかりやすいので、お時間のあるときに、ぜひご覧になってみてください
これはある意味、子育ての方針とも直結する指針です。
国が、小学校~大学(修士まで)の18年間の数学教育にこれまで以上に投資するようになったら、、、
逆算して…
算数・数学は、誰にとっても、嫌いになってはいけない科目となるでしょう。
読書
ガチな中学受験を視野に入れて子育てをするとしたら、
早い人は小学校3年生から、一般的には小学校4年生から、中学受験専門の塾に入ることが多いです。
知り合いに、小5から塾に入って、灘中に上位合格したお子さんがいらっしゃいますが、、、ちょっとこのお子さんは例外かな…
塾に入ると、定期的に模試があり、その模試に合わせて勉強をしないといけません。
そして、学校と塾のダブルスクールを成立させないといけないので、それが生活のメインになってしまいます。
となると、逆算して、小学校低学年の時代に何をさせておけばいい?と考えますと、
絶対に必要なのが、
本を読む習慣
です。
多読・乱読・併読・精読…なんでもいいので、そして、ラノベでも児童文学でもいいので。
算数の話題なのに、読書を真っ先におすすめしてしまうって、どういうこと?
それは…後で説明しますので、このまま読んでいただけないでしょうか
マンガでは?
というご質問をいただくことがあるのですが、
それは、ゲームは?
に似ていると感じていまして、
つまりは、ゲームは遊ぶだけじゃなくて作る方になってほしいし、マンガも読むだけじゃなくて描く方になってほしいので、
(まだ、小学校低学年ですからね)
親としては、マンガもゲームも、”だけ”にならないで欲しいんですが、なんといっても面白いし楽しいので、”だけ”になってしまいがちなんですよね…
(マンガもゲームもアニメも、日本の大切な文化なので否定はしていません、うまく利用してくださいね)
それに比べて、本を読むという行為は、”だけ”で、費用対効果が大きいので、おすすめです。
我が家はガチな中学受験をしていませんし、塾にも通いませんでしたので、この読書三昧を小学生のあいだじゅうさせました。
ということで、我が子たちが小学生の間は、週に1回程度図書館に連れて行って、毎回、7冊くらいの本を借りて読んでいました。
つまらなければ途中で読むのをやめて返してもいい。
内容もジャンルも、子どもが自由に選んでいい。
また、手元にいつも置いておきたい本は迷わず買いました。
当時も、インターネットで本を買うことはできましたが、書店の児童書コーナーに連れて行って、自由に本を選ばせるのって、
本人のことも観察出来て面白かったです。
ちなみに、我が子たちが幼稚園~小学生の時は、ちょうどハリーポッターの翻訳版が次々と出ていた時代でして、、
これは、ワタシが読みたかったので買っちゃってました。
ハリーポッターの翻訳版については、当時から賛否両論ありましたが、それを超えた面白さがあったので読ませちゃいました。
あの分厚い本をどうやって読むようになったかといいますと、
娘が風邪で学校をお休みした時の、起きられないけれど眠れない、みたいな時間に、ベッドの横でワタシが朗読したんです。
すると娘は、風邪が治った後、続きを自分で読んでいました。
息子の方は、姉がワタシと楽しそうにハリーポッターの話をしているのをきいて、自然に読み始めていました。
小2のときに第2巻まで読みまして、国語の授業でやった ”おすすめ本の帯を作る” で、ハリーポッターと秘密の部屋 を紹介していました。
漢字にルビがたくさんふってあるので、読めちゃったみたいです。
他の魔法もの、探偵もの、冒険もの、、、、いわゆる名作文学から青い鳥文庫まで、たくさん読みました。
今思えば、こんな風に読書三昧できるのはせいぜい小学校のうちだけでした。
年齢が上がると大人と同じ本を読むようになるので、当たりはずれが多いですし、そもそも読書の時間自体を取れなくなってしまったので。
その結果、、と言えるのではないかと思うのですが、
この小学校時代の読書の習慣と、こちら や こちら で触れています我が子たちの小学校中学校時代の、アクティブラーニングからのレポート作成のおかげで、二人とも
高校時代の国語の成績が、まぁまぁよかったんです。
(注:高校の国語は現代文と古典(古文と漢文)に分かれていて、小学校時代の読書が直接役に立ったのは現代文の方です)
ということで、二人の高校3年の時の全統マーク・記述模試およびセンター試験本番(センターリサーチ)の国語の全国偏差値をみたところ、
いちひめの高3国語 模試の全国偏差値
マーク | 記述 | ||||||
第1回 | 第2回 | 第3回 | プレ | リサーチ | 第1回 | 第2回 | 第3回 |
70.0 | 71.5 | 69.5 | 67.1 | 67.4 | 79.4 | 59.7 | 73.3 |
にたろうの高3国語 模試の全国偏差値
マーク | 記述 | ||||||
第1回 | 第2回 | 第3回 | プレ | リサーチ | 第1回 | 第2回 | 第3回 |
64.1 | 72.7 | 67.6 | 67.1 | 68.5 | 69.5 | 66.5 | 70.6 |
- (注1)たくさん受験した模試の中から全統模試を選んだ理由は、高3全統マーク模試を受験する人数が当時日本で一番多かった(30万人程度)ためです
- (注2)「プレ」は、12月に行われる、名称が違うだけの実質「第4回模試」です
- (注3) 「リサーチ」は、本番のセンター試験の得点を河合塾に送って得た数値で、センター試験全受験者の約8割(43万人)が母数です
全国偏差値が60台後半といいますと校内でも30番以内、70を超えてくると校内トップ10に入る成績でして、文系の生徒さんが150人くらいいる学校の中でのこの順位なら、
もう、国語は勉強しなくていいか
っていう感じでした。
正直、理系で国語がある程度できると、かなり楽です。
絵本の読み聞かせも、もちろん大切なんですけど、これは親子が仲良くするツールでもありまして、
小学校時代の読書に発展しなかった場合、それでも国語の成績に直結するかというと、、ちょっとよくわからない
それに比べて、小学生時代の読書は、間違いなく高校&大学入試の役に立ったので、
おすすめです。
しかも、読書をしているときは、
静か・集中している・楽しそう・そして、親は自分のことができる。
これ、子どもがゲームをしている、マンガを読んでいる、、、と親にとっては同じで、子どもにとっては親が眉をひそめないだけ堂々と読める、という利点も。
一石二鳥だ!
*コロナ禍の観点より、借りた本の取り扱いには十分お気をつけください。
読書の効果が算数にも
じゃあ、もう一度。今後は算数・数学教育が重要になってくるのに、読書を真っ先におすすめしてしまうって、どういうこと?
そう、そこなんだけどね…
今後は算数・数学教育が重要になっていくであろう時代に、読書を真っ先におすすめした理由は、
読解力・語彙数・表現力・文章力・プレゼン力、、、これら全ての基礎になるからです。
こちら とか こちら でもふれましたように、高校の先生や大学の先生からさんざん言われたことが、
読み手にわかるように書け
答案は、受験者と採点者をつなぐメッセージボードだ
なんです。
これ、数学の答案を書く時の注意点として、学校から口を酸っぱくして言われたことでして、、、、
あるいは、こちらでふれた例のように、算数の文章題をきちんと読み解くために、読解力は必要な能力でして、、、
トータルの国語力をつけるには、我が家の場合、読書が一番手っ取り早く、楽な方法でした。
しかも、読書三昧ができる最適な期間が限られていて、そこを過ぎるとひっくり返すのが大変だから。
できないことはないと思いますけど、時間がかかる
ですから、算数→数学を小学生から高校生まで、あるいは大学生になっても続けるために、
ぜひ、小学校低学年のうちから読書をたくさんさせてあげて、国語力をつけてあげてください。
ということで、ある程度国語力をつけながらの算数の勉強の位置づけ、ひいては、
小学校低学年の算数の勉強といいますと、
と、
それに、頭を使うパズル系です。
続きは次回。
息子の成長の記録は時計の逆回転で綴っています。どうぞ にたろう もご覧ください。
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