【国立大学附属小学校】教育実習を受けることで我が子たちが学んだこと | feel my force

国立小学校の教育実習

子育て

国立大学の附属小学校には、教育実習の期間がしっかり設けられています。

我が子たちがまだ幼稚園生で、受験するかどうか迷っていたとき、

 

附属小学校には教育実習があるから、うちの子は受験させない。実習の先生だと上手に教えてくれないでしょ。

    

って、おっしゃっていたご家庭があったっけ。

(注:公立学校でも教育実習の受け入れ門戸は開かれています)

 

各ご家庭の判断なので、それはそれでいいですし、我が家はそれを承知で受験させたわけですが、

 

それでもワタクシ…その後、子どもたちが国立小学校へ通うようになってから、

 

教育実習の期間って結構長いな

とか、

立派な先生になってもらうためには、仕方ない

   

などという、今思えば勘違いなことを、小学生の親の立場で思ったことがちょっとありました。

(失礼なことを思ってしまっていてごめんなさい。今ここで、お詫びいたします)

 

でもそれは違いました。

なぜなら、

教育実習をするために、附属学校があるから。

 

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2か月近く…

小学校の教育実習は、7週間くらいあったと思います。

内訳は、大学4年生が4週間、大学3年生が2週間、大学2年生が1週間…くらいかな

時期は5月ごろと9月ごろ。

1クラスに4人程度の先生が来られ、一緒に過ごします。

 

特に大学4年生の実習は長いので、先生と子どもが結構仲良くなるそう。

仲良くはなるのですが、

「実習生」ではなく、ちゃんと「実習の先生」と呼びなさいと言われていて、

どんなに親しく話をさせてもらっても、「先生」という意識を絶対に忘れないよう厳しく指導されていました。

 

で、、、、

子どもたちに感想を尋ねたところ、

実習の先生方はよく遊んでくれるし、元気いっぱいだから楽しかったよ!

とのこと。

  

実際、毎年教育実習を受ける生活をしますと、

子どもの方も、実習の先生の対応に慣れてくるから、授業も進めやすいように自然と動くようになっていく。

とも。

大人か

 

ませた発言のようにもとれますが、これは本音なんじゃないかな。

 

ワタクシ自身も国立大学の附属小中学校の出身でして、教育実習を受ける側になった経験があるのですが、

確かに授業の進め方に初々しさはあるものの、大きな影響はありませんでしたし、

担任の先生と違って、若いし、話も楽しいし、一生懸命だし…

   

実習の最後は、児童もお別れ会を開いたりや寄せ書きなどを作ったり、

実習の先生方も、一人一人にメッセージカードを下さったりして、

それなりに楽しませていただきました。

 

と、ここまで書いてきたところで、ひとつ思い出したことがあります。

ワタクシ自身の小学生時代の教育実習のこと。

 

音楽の授業で、女性の実習生の先生が、ピアノで歌の伴奏を始められたのですが、ちょっと慣れない感じで、クラス全員が上手く歌いだせなかったんです。それが何回か続き、先生がどんどんテンパっていかれ、結局、その授業を台無しにしてしまったことがありました。

授業が終わってから、先生は参観をしていた別の先生の所に走っていき、うわ~んと泣き出されてしまい…

ワタシたち児童は小学6年生で教育実習慣れしていましたし、その先生とも仲良くなっていたので、授業を壊すつもりなど微塵もなかったのですが、

結果的には壊してしまいました。

ほんの少しのタイミングのずれが発端だったのとはいえ、先生側からすれば苦い思い出になってしまったことと思います。   

その後は、また、いつも通りに戻って、いつも通りにお見送りしたので、もしかしたら立ち直って下さったかもしれませんが、、、長く教育実習を受ける側にいて、後にも先にもそんなことは1回しかなかったので、

今でも、申し訳ないことをしたなって思っています。

実習をする側は、それなりに大変です…

   

我が子のことに戻りますね。

我が子たちが小学生の時も、同じような感じで、一人一人にメッセージカードをもらってきていました。

カードをはさめるようになった下敷きを一緒にもらってきたこともあったかな…

 

この、短期間しか一緒に過ごしていない、年上のお兄さんお姉さんからのメッセージというのが、

親としては参考になるんです

(中学になると、先生との距離感が遠くなるので、メッセージだの仲良くだのは、小学校の時だけです)

    

ある程度盛って書いてくださっているとはいえ、外の顔の我が子が、どんなふうに映っているかの、客観的な意見も入っているので。 

(子育ての参考になりますし、ちょっと楽しみにもしていました)

 

また、ちょうど実習の先生方が来られる時期と運動会が重なっていまして、

実習の先生方が驚くほど こき使われている きびきびと動いていらっしゃるんですよね。保護者の目にも、かなり一生懸命関わって下さっていることが伝わってきました。

   

とにかく、先生方の熱量が高い。

教育実習って、子どもたちにとってもいい経験じゃん!

(はすちゃん、斜め上から目線になってます) 

立場が変わって…

そういうわけで、

 

ワタクシ自身が教育実習を受けたときは、ませたガキでしたし、

自分が大学生の時に、母校で教育実習をさせてもらったときは、単位のため・資格のため、  

そして小学生の親になってからは、恥ずかしながらちょっと斜め上から目線になってしまっていました。

 

それが、180°変わったのは、娘が大学生になって、病院実習をさせていただいたときです。

 

娘は、大学4年生後半から約1年半にわたって、附属病院で実習をさせていただいたわけですが、 そこでやっと気づきました。

 

附属病院がないと実習をさせてもらえる場がない=医師になれない。

 

もちろんそれだけが目的ではありません。最先端の研究や、地域貢献の役割も担っていますのでね。

 

でも、実習をすることも、大学病院の大きな軸のひとつ。

娘が実習をさせていただいて、ようやくその思いに至りました。

   

患者さんも児童生徒さんも、それを承知で行くべきだし、

実習の先生の後ろには教えるプロでもある医師や教師がいるわけですから、余計な心配をする必要はなかった。

その環境の下で学生さんはそこで一生懸命学ぶ。

保護者のワタシは、感謝して見守る。

 

そういえば、学校の全体会などでも、教育実習の説明や保護者への理解のお願いを何度も先生方がなさって下さいましたが、

今思えば、あれは、お願いされるようなことではないのに、親切に言っていただいていたのだということだったんですね、やっとわかりました。

遅い

 

教育実習の心構え

さて、ここまでは、実習を受ける側の気持ちを書かせていただいてきましたが、

   

教育実習に来られる実習生の先生方はどんな心構えで来られるのか気になったので調べたところ、

実習に行く前の学生さん向けサイトを見つけました。

教師になるという確固たる決意をもって普段から励みましょう

  • 基本的な生活習慣や社会的常識・マナー、コミュニケーション力
  • 正しく文字を書く(姿勢、筆記具の持ち方、筆順)
  • 相手に伝わる話し方(声の大きさ、わかりやすい伝え方)
  • 分かりやすい板書

(経験談)実習中にぶつかった壁とその対応策としてやったこと

  • 授業が思うように進まない→指導教員の先生によく相談したり、自分の授業をビデオに撮って反省
  • 児童との良い関係性を作れない→積極的に話しかけたり、お昼休みに一緒に遊んだ
  • 指導教員の先生との距離感が遠い→朝の挨拶や清掃活動に参加して先生方と話す機会を増やした

また、こんなのも…

「お前」やあだ名、名前の呼び捨てをしない

児童にやる気がない・指示に従わないとき、相手を叱るのではなく、自分の指導方法に問題がないかを振り返る

CHECK! あなたの人権感覚

  • 児童に率先して言葉をかけ、温かく送り迎えをしているか
  • 児童がお互いの意見や作品等を認め合うことができるような具体的な取り組みを行っているか
  • 学校で使える教具や設備を誰もが公平に使えるように配慮しているか
  • 児童の作品に誤字脱字があった場合、修正させてから掲示をしているか

……

東京都教職課程学生ハンドブック より一部抜粋

教師に限らず、立派な社会人になるために必要なことですし、当たり前のことといえばそうですけど、これらを守って一生懸命実習をしていただいていたと思うと、やはり感謝ですね。

しかも、実習生の先生方は皆さんおしなべて優しい。優しく振舞ってもらうありがたいイベントだったのです。

4週間だけだからできる実習生の先生の熱量と、年単位で教育を継続していく学校の先生の熱量が違うのは当然なので、そのどちらとも触れ合えたのは我が子の成長にとってもよい体験でした。

     

教育実習という場は、学校というステージで、児童の役・実習生の先生の役・指導教員の役という、

それぞれの役の人が、その役目をしっかり果たして成り立つもの。 

子どもらしさって、子どもの時しか”演じられない”貴重な役ですものね。

 

実習を受けることは子どもにとっても、自分は

子どもだから知らなくて当たり前・できなくて当たり前・言いたいことを言うのは当たり前ではないということを

学ばせていただいた、とてもよい機会でした。

 

誰にもスタートがあり、ゴールがあって、また新しいスタートラインに立ちます。

すべての若者に、輝く未来がありますように!

 

今回もお読みくださいまして、ありがとうございました。

 

息子の成長の記録は、時計の逆回転で綴っています。どうぞ にたろう もご覧ください。

 

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