今回は、子どものことではなくて、ワタシのことなんですが、、、
先日の午後の4時頃、家のチャイムが鳴りまして…
モニターを見ると、若いお母さんと小学校低学年くらいの少年が映っています。
そもそも訪問が分かっている人しか訪ねてこないし、 ご時世的に、 それ以外の方の場合ほとんど失礼させてもらっているのですが、、、
なんとなく、それとは違う空気を感じたので応答したところ、
モニターの向こうのお母さんが、
「ウチの息子が、お宅の駐車場の入り口に落書きをしまして、、お詫びに上がりました。」
とおっしゃる。
え?なになに?
「お待ちください、今出ます。」
固まっちゃいました
お玄関を出ると、
確かに若いお母さんと、サッカーでもしていそうな小さい少年が立っていました。
落書きをしました、というところをよく見せてもらうと、我が家の駐車場の入口、鉄製のグレーチングの細いところに、
バ○、とか、(お友達?の)名前が書きこんであった跡が見えます。
「消せるだけ消したのですが、まだ跡が残っています、本当にすみません」と。
確かに、
かなり太い油性ペンで書きました → シンナーで一生懸命こすってこすって → やっとここまで薄くなりました
的な跡になっています。でもまだまだしっかり読めます。
えーーー、気づかなかったーーー!(ワタシも鈍感力かなり高め)
そういえば!
その前日くらいに家の周りで、やけに小学生軍団が大きい声を出して何かやり取りしてるな、って思ったような。
お友達同士の中で、何か気に入らないことでもあったのかな…
少年はそばで固まっていて…、いや、実は思いがけないことすぎてワタシも固まってしまって、
お母さんだけすみませんすみませんを連発…
その時、ワタシの中でよぎったのは、、、我が家にバ○って書かれた不快さとか、そう書かずにいられなかった少年の気持ちとか、そういうのを全部すっとばして、
この子、お母さんにさんざん叱られたんだろうなぁ~、夜のうちに我が家の前に来て、お母さんと少年が一緒に字を消したのかなぁ…このお母さん偉いな~、
でした。
それがうまく言葉にならなくて、あの時のワタシは、
「いえ、あの大丈夫ですから、わざわざ申し出てくださってありがとうございました。」を繰り返していたような…。
余計だったかもしれないけれど、
我に返ったワタシは、とっさに、
「お母さんにちゃんと言って偉かったね。」
と、少年に言ったら、少年はちょっと混乱してました。
そりゃ混乱するか。謝りに行ってるのに…いろいろすっとばして、偉いって言われてもね、ごめんなさい、変なおばさんですよね。
こんな、お互いに、思いを短い言葉でしか表せないやり取りを何度かお母さんとやって、
お詫びのお菓子も受け取らせていただいて、いよいよ終わりに近づいた時、
お母さんもようやくほっとされたんでしょうね、少年に、あなたも謝りなさい、って促したら、
「このたびは、落書きをしてどうもすみませんでした。」って、覚えたとおりに 言ってくれました。
いいよいいよ。
親が謝るのを見せる教育
この話を、その日の夕食時の話題として家族に披露したところ、
そのお母さん、育児本を絵に描いたような、素晴らしい対応をしたね、
ということになりました。
子どもの不始末を、親が一生懸命カバーし、後始末し、大人同士の場にも連れて行って、子どもの前で親がまた一生懸命頭を下げる。
親が頭を下げることで、我が子に、大人のルールを教える。
一方のワタシは、その中で重要な役割だったんだから、
すぐに、いいよ、っていうんじゃなくて、きちんと顛末を話させるとか、今後やらないことを約束させるとか、
そういうのが必要だったんじゃないの?
という意見も出ました。
確かに…。
確かに…。
とっさのいいよ、じゃ、教育的に不完全だったかも。
うーん、でも、そういう教育者キャラじゃないんだよなー。もうさんざんお母さんに言われてるだろうし。
自分のやってしまったことが、実はヤバいことだった、お母さんに叱られた、落書きも(たぶん)一生懸命、かなり怪しい行動と自覚しつつ、お母さんと一緒に消した。
お母さんが謝りに行くよって、言う。
いやだけど、謝る練習をして、ついて行った。
落書きをした経緯のなかで、そばに一緒にいた子もいたのに、自分だけ謝るの?
とかとか超妄想ですけど、少年の気持ちが勝手によぎっちゃって、、、いいよ、しか言えなかったなぁ。
子育て専業主婦のワタクシ、教育者には向いていないようです。
現実では
世の中では、
謝ればいいってもんじゃない、謝ることは自己満足であって、罪が消せるわけではない
といいます。
いやまぁ、そうです。
それはわかります。
今回の件も、落書きだったからでしょ、それも一生懸命消した後だからでしょ、とまとめてしまえば、ま、そうです。
ですから、教育的見地でこの件に関して、と限定して言わせてもらうと、
お母さん頑張りました。
子育ってって、スピーディーに対応していかなきゃいけないし、
それを子どもにも見せないといけないし、
もちろん、親本人の善悪の判断基準や行動力人間力を容赦なく問われます。
全然面識のない方でしたが、これからも子育て頑張ってくださいね。
少年よ、いいお母さんを持ったね。
きっともう、落書きすることはないと思うけど、
次、落書きしたいほど腹の立つことがあったら、行動する前にお母さんに相談しようね。
息子の成長の記録は、時計の逆回転で綴っています。 どうぞ にたろう もご覧ください。
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