二人の子を国立大医学部医学科と東京大学に合格させるまで | feel my force

映像記憶の持ち主だった

いちひめ

フォトグラフィックメモリ、とも言います。

映像記憶(えいぞうきおく、英: Eidetic memory)は、生物が眼に映った対象を映像で記憶したもの、またはその能力のこと。写真記憶直観像記憶ともいう。

Wikipediaより

 

娘に映像記憶の能力があるんじゃないか、と思ったのは、まだ、2歳の頃でした。

 

その後間もないある日、実家の父も同じことを言いだしました。

そこに開いていない歌の絵本のことを、まるで見ているかのようにお話できるね、と。

 

やっぱりそうなんだー。

それすごいじゃん!

 

と当時は思っていました。

いえ、かなり長い間思っていました。

 

娘が小学生の時、テーブルの上にあったワタシの買い物のレシートを、ぽや~んとみていたので、

「そんなの見てないで、早く +※▽☆●÷ しなさい、いくら見たって覚えてないでしょ!」

と、言ったら、

「覚えてるよ」

と言い出し、

商品名や値段はもちろん、時刻やら、レシートのすみっこに印字されているレジ担当の人の名前まで…

 

そのときはまぁ、怒りはどこへやら、すごい、って言っている自分がいました。

(レシートの内容を覚える必要性は別として…)

 

今でもこの能力を持っているらしいので、便利だろうな、と思います。

 

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持っている人は意外と多い

二宮和也さんが持っているとか、広瀬すずちゃんが持っているとか、いやいや、東大生には持っている人が多いとか…諸説ありますよね。

広瀬すずちゃんは、フォトグラフィックメモリの持ち主であることに関して明確に自覚しているそうです。台本は脳内のページを読むだけ、と、あるトーク番組で言っていらっしゃいました。

当時の監督さんが、本番前に1ページ近い長ゼリフの変更を、すずちゃんがちらっと見ただけで他のことをし始めたので、ふざけているなと思ったが、10分後、間違えないで完璧に言ったのでびっくりしたというVTRまで紹介されていました。

 

もっと調べると、もともとみんな持っていて成長とともになくなっていくとか、チンパンジーはヒトより能力が高いとか などとも言われています。

 

人は、もともと持っている能力を普通に使う場合、それによって”自分は特別”だとは思いません。

もしそれを”特別”と表現するとしたら、それは周囲の人が気づいてあげるしかありません。

 

当時、ワタシも夫も、実家の父も母も持っていなかったから、それを

”すごい”

と表現して伝えましたが、

 

逆に、他の家族全員が持っていて、子どもだけ持っていなかったら、

”劣っている”

と表現されちゃうのでしょうか…

それも変ですよね。

  

実際「フォトグラフィックメモリ」とか「映像記憶」でググると、天才とか、サバン症候群とかと出てきます。

世間は、「紙一重」って言いたいのかな…

至って普通の子ですけどね。。。

 

だから、今回は、それをことさら ”天才” とか ”すごい” で片づけないようにしようと思い、表現を選んで書きたいと思います。

子ども時代は、いいことづくし

映像記憶が大量にできるというのは、便利です。

日本の教育現場では、テストに書いたことで点数をつけられますから、速く正確にアウトプットできれば高得点です。

娘は絶対得意だろうと思い、小学生後半の一時期、予習シリーズの理科や社会の勉強の際、フラッシュカード方式の記憶法も取り入れました(こちら

結果的には、これが映像記憶を強化する形になっていたらしく、

これによって、ちょっと理解+覚える ことを身につけまして、その範囲でできることに限り、得意分野となりました。

幼稚園時代のうちに

字もあっという間に読めるようになったし、書けるようになったし、

イメージが頭の中にあるからですかね、絵も上手です。

  

覚える手間が省ける分、別のことにも時間を割けますから、そちらのスキルも上がります。

 

ゆる~くではありますが、高1の夏くらいまではこの能力の恩恵に大いに預かっていました。

大切なのは、頼りきりにしないこと

というわけで、暗記科目では得をしたと思うのですが、

数学でさえ、まだまだ解法が簡単なうちは、考える半分、記憶半分だったかもしれません。

 

わかっていたとはいえ、彼女の頭の中を覗くことはできないので、

数学の問題をどこまで深く理解して考えて解答をかいたのか、あるいは、脳内の解答例を転記したのかは、

解答の様子を隣に座ってみていたワタシにもわかりませんでした。

解答例と合っていれば、〇です。

 

ただ、ごくたまに、”わかってないけど、脳内から転記したな”と思われる解答を見つけた時があって、

そこは、注意するしかないですよね。

だって、本人も気づいてないのですから。

 

そして、高校2年頃の数学になると、深く理解して考えないと解けない問題がいくつも出てきて

そこでとうとう、娘は、

記憶に頼った解答では大学受験で通用しないかもしれないという現実に直面しました。

主に、数学と物理で。

 

そこからは、原理を学び、なぜその解き方をするのかを学び、数をこなす、の繰り返しです。

 

なんとか大学受験に間に合って、おかげさまで現在があるのですが、

 

あの時に勉強のやり方を修正していなかったら、ヤバかったです。

医学生の今は…

現在も、娘のフォトグラフィックメモリは健在らしいです。

その精度が小さい時に比べてどうなのかは、本人しかわかりませんが、いや、本人もわかってないかな。

 

医学部というところは、覚えること満載ですし、どんどん新しい情報を上書きしていかないといけませんから、持っていて不利な能力ではありません。

また、この能力は彼女のアイデンティティの形成にも関わっていまして、もともと

完全に、広く浅くのタイプ です。

  

うーん…でも、

フォトグラフィックメモリが先か、広く浅くが先か、と言われると、密接過ぎてちょっとわからないですね。

 

最近は外部メモリ(WEBとか電子図書とか)が十分に補ってくれる世の中なので、なんでもかんでも覚えなくてもいいとはいえ、判断を早くすることには大いに役立っているようです。

 

小さい時に、特別にやったこと

ということで、小さい時に何か特別にやったことはあるのか、ですが、

 

何もありません。

 

実はみんな持っているんじゃないんでしょうかね…

みんな、って、曖昧な表現ですが、人種的な違いはあるかもしれないので、例えば、日本人はみんな、

とでも表現しましょうか。

 

もし関係があるとしたら、チンパンジーじゃないけど、

(チンパンジーの子どもは、成人したヒトより能力が高いと言われています。すなわち、言語によって事象を抽象的に把握する能力が映像記憶能力を衰えさせているという説)

2歳8か月までオウム返しのコミュニケーションだったことと関係があるのかもしれません(こちら

 

*娘の名誉のためにもう一度書いちゃいますが、ごく普通の人間です。

 

それと強引に関連付けちゃうと、

 

これは、下の子、息子のことですが、 

満一歳ですでに文で会話ができていた息子は

Auditory memory(オーディトリーメモリー)気味です。

オーディトリーメモリー とは、つまり、フォトグラフ(映像)ではなくオーディオ(広い意味での音響)面の記憶が強い人のことです。

 

気味、と表現したのは、ワタシがあまり把握していないから。

 

確かに、一度しか見ていないCMの台詞を、よく耳コピして言ってみせてくれていました(今も)。

 

高校の授業を、完コピできるほど良く聴くようにしていたこちら)、と、後で知って、

そんなこと、できるのかな、それはあなたの努力目標ってこと?

程度にしか理解できていませんでしたが、

やってたんですね、たぶん。

  

正直、我が家も(たぶん、いえ、きっと)遺伝子的にはごく普通ですので、

やっぱり、日本人はみんな何かしらの能力を持ってるんじゃないかなぁ

というのが結論です。

お父様お母さまご自身が(能力が消えて、今は)持っていなくても、あなたのお子様はたくさんの能力を持っているはずです。

ぜひ、探してあげてください。

 

能力をつぶさないで

娘が今でもフォトグラフィックメモリーを持てていることについて、ワタシが気をつけたことがあります。

それは、同じ能力をもった方の、あるエッセイがきっかけでした。

 

その方は、小さいころからかなり精度の高いフォトグラフィックメモリーをお持ちだったそうです。

すべての教科書が頭にインプットされていたそうですから(ウチはそこまでではなかった)、テスト勉強などしなくても満点が取れていた。

ところが、大人になるにつれてそれだけでは通用しなくなり、勉強も嫌いになって、大学も行かなかった。

そのうち、能力もなくなっていった。

当時、自分の能力がフォトグラフィックメモリーということも知らなかったし、必ずしも他の人が持っているわけではないことも知らなかった。

全面的に頼っていたから、大きくなってから困った。

 

というような内容だったと思います。

 

そこで、

まずは、娘本人に、そういう能力があることを自覚させるようにしました。

そして、この先その能力だけに頼れなくなっていくであろうことを、ワタシが知っておくこと。

 

この方のエッセイを読んでいなかったら、高校生だった当時の娘に、ワタシは別の対応をしてつぶしていたかもしれません。

今となっては、どの方だったのかわからなくなってしまいましたが、教えてくださったことにこの場を借りてお礼を言いたいと思います。

 

どうぞ皆さま、お子様の持って生まれたものをよく見てあげてください。

お子様は、たくさんの能力を持っています。

その能力を つぶさないよう、そっと優しく育ててあげてください。

ことさら大騒ぎすることなく、かといって、ほったらかしにすることもなく。

 

自戒を込めて。

 

その後の小学生高学年での様子は こちら

大学生での様子は こちら です。ぜひ、合わせてご覧ください。

 

今回、他の記事へのご紹介が多いですね。ついでにこちらも…

娘は実は、フォトグラフィックメモリー以外に、絶対音感と共感覚も持っています。そのお話はこちら

 

今回も、お読みくださり、どうもありがとうございました。

   

追伸 コンピューターの世界では、画像(や動画)ファイルと音声ファイルでは2桁以上サイズが違いますが、ヒトの脳の中ではどうなってるんでしょうね?

 

 

 

息子の成長の記録は、時計の逆回転で綴っています。どうぞ にたろう もご覧ください。

 

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